ブログ

2018.11.19

一般講演会

こんにちは、院長の栗木安弘です。

昨日は大阪で一般向けの栄養講演会をおこない、私も僭越ながら講師を務めさせていただきました。
おもにクリニックでおこなっている栄養療法のノウハウや、
ヘム鉄を用いた皮膚や爪の改善例などをご紹介いたしました。

皮膚と鉄といえば、皮膚科医は、
スプーン爪、貧血、めまい、立ちくらみ
くらいしかイメージがなく、
また鉄の取り過ぎはよくない、過剰症という印象もあって、
鉄を臨床応用することはほとんどありません。
しかし栄養療法を学ぶようになって、
鉄不足の症状は、かゆみやかぶれ、ニキビ、手荒れなど、非常に多彩で、ヘム鉄を投与することで改善をみる例も少なくありません。
普通に考えれば、貧血で血液が少なければ、末梢の皮膚(爪や髪の毛も)に栄養も酸素も行き渡りませんので、皮膚の機能も落ちて皮膚トラブルにつながるのは理解できるかと思います。
貧血や鉄不足を正しく評価して改善させることが、
皮膚をはじめ、あらゆる疾患の基本対策となります。

 

2017.12.01

鉄とかぶれ

こんにちは、院長の栗木安弘です。

明確なエビデンスはありませんし、皮膚科のなかでも理解されていませんが、
日常診療をしておりますと、
鉄不足の方は、いわゆる皮膚が弱く、かぶれやすい傾向であると確信します。
 ニキビ外用剤(ディフェリン、ベピオ)で刺激症状(かさかさ、赤味)
 金属アレルギーがある。
 湿布や紫外線、絆創膏に負けやすい。
 髪の毛や服のこすれですぐにかゆくなる。
 化粧品や毛染めが合わない。
 汗でかぶれる。
といった症状や疾患があらわれやすく、
特に生理のある女性(鉄不足)にこういった症状をよく経験します。
以前茶のしずくという石鹸でアレルギーを生じた若い女性がおられましたが、閉経後の母親は何ともなかったようです。

皮膚における鉄の役割は
 皮膚への血液(ヘモグロビンによる酸素・栄養運搬)
 真皮内コラーゲン合成
 皮膚細胞のエネルギー
 活性酸素除去
など、他にもたくさんありますが、
鉄不足の場合は皮膚のこうした機能(バリア機能)が低下するため、外からの刺激に負けやすくなるのでしょう。なかなか皮膚がよくならない鉄不足の方は、意外と外からの刺激に負けている可能性があるため、極力、ぬり薬、保湿剤、化粧品、合成洗剤、日焼け止めなどは少な目に使用するか避けていただく方が無難かもしれません。

 

2017.10.23

鉄利用障害

こんにちは、院長の栗木安弘です。

鉄不足はおもに、かゆみ、かぶれ、ぶつぶつ(丘疹)、あざ、顔色が悪い、爪の異常、抜け毛、肝斑という皮膚の変化があらわれます。
特にMCVやフェリチン低値の鉄不足の場合に、上記のような皮膚の変化や症状が特徴的ですが、ときどき、フェリチン高値でもみられることもあります。 

フェリチン高値の場合、AST、ALT、γ-GTP、高感度CRP、血清鉄、銅、コレステロールなどの検査項目をみて病態を確認しますが、多くは、
 ①脂肪肝、炎症による鉄リリース抑制
 ②タンパク質代謝低下による鉄の利用障害
を合併していることがほとんでです。
こうした場合、ヘム鉄は少量で、
まず脂肪肝や炎症に対する抗酸化アプローチ、
プロテインやビタミンB群や亜鉛やマグネシウムなどを優先に栄養アプローチを行います。

ただしこの辺りの応用的な話は、 医師も患者さんも、なかなか理解していただくのが難しく、また皮膚を内面から栄養で治療するという発想もほとんどありませんので、
「ぬり薬だけほしい」
「ぬればましになるから」
というだけで、そこまでされる方は少ないようです。
引き続きブログを通して、皮膚と栄養の重要性・必要性、栄養療法の理解をさらにもっていただきたいと思います。

2017.05.19

学会発表

こんにちは、院長の栗木安弘です。

皮膚と栄養、皮膚科診療における栄養の重要性をできるだけ皮膚科の先生に理解してもらうため、年に数回は皮膚科の学会で発表をおこなっています。

珍しい症例、難渋した症例、研究症例などが多い学会のなかで、
皮膚と栄養に関する内容は、ある意味異質でアウエイ感と緊張感がありますが、
出来るだけ続けていくことで、多くの皮膚科の先生に栄養療法に興味をもって頂けると信じています。

今回も「アトピー性皮膚炎と鉄」という演題で、発表いたしますが、
アトピー性皮膚炎を何とかしたい、という思いで出会った栄養療法の基本が鉄ですので、基本に戻ったつもりで分かりやすくご紹介したいと思います。

http://derma.med.osaka-u.ac.jp/hifu/kai/461.html

2016.07.16

ヘム鉄が効かない。

こんにちは、院長の栗木安弘です。

鉄欠乏性貧血あるいはフェリチン低値の鉄欠乏の患者さんには、
副作用の少ない吸収率のよい医療用ヘム鉄をおすすめしていますが、
なかなかフェリチン値が上昇しない患者さんも実際におられます。

ヘム鉄の効果が乏しい場合は、出血や発汗等で鉄が大量に喪失している場合もあるかもしれませんが、
主に消化管に問題があることが多く
 ①胃酸分泌低下、②胃炎、ピロリ菌、③リーキーガット(小腸での炎症や吸収障害)
などがあげられます。
対策としては、胃カメラで胃粘膜の状態を確認、ピロリの除菌、
消化酵素やグルタミンの活用、乳酸菌やラクトフェリンなどをおすすめしています。

栄養障害による影響は皮膚にもあらわれ、特に鉄不足の皮膚の変化としては、
かぶれやすい、かゆみ、ブツブツ(湿疹、ニキビ)、シミ、手足の感覚異常などですが、
やはり栄養障害になった原因(食の乱れや消化吸収)の対処も行わないとサプリメントの効果も乏しいというわけです。

2015.06.26

鉄欠乏と皮膚

こんにちは、院長の栗木安弘です。

鉄不足と言えば、“めまい、立ちくらみ”というイメージくらいで、
医師も患者さんも鉄不足と皮膚は関係ないとお思いでしょうが、実はさまざまな皮膚の異常を生じます。

鉄が少なくなれば、
鉄欠乏性貧血となり、皮膚への血液の供給が少なくなり、栄養や酸素不足となります。(バリア・機能低下)
さらに真皮のコラーゲン形成や活性酸素除去には鉄の貯金が必要ですので、
貯蔵鉄が少なくなるだけでも皮膚のかゆみ、乾燥、しわ、しみなどを生じます。

かゆみ、手荒れ、ニキビ、脱毛、しみ、白斑、二枚爪、敏感肌、金属アレルギー、あせも、神経痛、むずむず感覚は、
鉄不足であることを血液検査結果より、よく経験します。
患者さんには鉄やその他の栄養と皮膚の関わりを説明し、栄養補給をおすすめしますが、
「皮膚=アレルギー・乾燥=ぬり薬」
という世間の方程式はそう簡単には変えられないようで、
やはり魔法のように効くぬり薬を多めに求める傾向が強いようです。

株式会社MSS オーソモレキュラー研究会 ambrosia 乳酸菌生成エキス アルベックス