ブログ

2019.09.12

ニキビが治らない

こんにちは、院長の栗木安弘です。

時々ニキビの治療をしても良くならない方が受診されます。
そういった場合には、食事指導や栄養療法の説明をさせていただきます。
ニキビ専門家に言わせれば、
「エビデンスが乏しいので食事や栄養はあまり関係ない」
「肉や脂っこいものを控える」
ということですが、普通に考えれば、体は食べたもので作られますので、皮膚の再生や修復する材料がなければ、あれこれ塗ったり、美容処置を行っても良くなりません。仮に良くなっても再発を繰り返します。
ニキビに必要な栄養は、まずタンパク質と鉄(特に女性)です。
そして皮疹の性状や分布を診て、
 皮脂の多い方は、ビタミンB群やビタミンCやビタミンE
 毛穴のつまりが目立つ方は、ビタミンAや亜鉛
をお勧めしており、当然この辺りは医師として血液検査できちんと確認するようにします。
 アダパレン、過酸化ベンゾイルの刺激やかぶれ
 ビタミン剤はおまけ(ビタミンを正しく理解されずに処方)
 抗生剤の長期使用による耐性や腸内環境悪化
 漢方薬による肝障害
 美容処置のトラブル
などのニキビ治療にはいくつかの課題や問題があります。
ニキビの安全な治療と予防には、妊婦さんや子供など誰にでも応用できる栄養療法がお勧めとなります。

2019.09.10

韓国映画ファン

こんにちは、院長の栗木安弘です。

日本と韓国は仲が悪いようですが、韓国映画は個人的には大好きです。
見たい作品は、わざわざ上映している映画館に足を運んだり(主に心斎橋シネマート)、見逃した作品はレンタルやブレーレイを購入して鑑賞しています。韓国映画は、テーマの重い作品が多く、観終わったあと疲れますし、また犯罪ものやヤクザものは、暴力や痛いグロいリアルな描写が多くて、トラウマになる作品もあります。それでも日本映画よりもレベルは高いと個人的には思っています。

印象に残る作品はいろいろありますが、大きく分けますと、
●良作ですが、二度と観たくない作品:血祭りトラウマ級ですので勇気のある方はぜひ。
 「哀しき野獣」「チェイサー」「新しき世界」「シュリ」「ブラザーフッド」「悪女」
●何回も観たい作品:ハラハラドキドキ、泣ける。 
 「殺人の追憶」「グエムル:漢江の怪物」「新感染」「ザ・タワー」「テロ・ライブ」
 「私の中の頭の消しゴム」「監視者たち」
 がオススメです。

2019.09.02

鉄の理解

こんにちは、院長の栗木安弘です。

 鉄不足の症状は、貧血になる前、つまり貯蔵鉄(フェリチン)が低下する前から生じます。
ただ残念なことにフェリチンの基準値が幅広く設定されているため、多少低くても「問題なし」と判断されます。またフェリチンは、脂肪肝や炎症で見かけ上、上昇することがあります。こうした内容は多くの医師はご存知なく、理解もされていません。

通常、鉄不足の症状には、めまい、頭痛、立ちくらみなどが代表ですが、
その他に、耳鳴り、関節痛、腱鞘炎、冷え性、疲れやすい、あざ、うつ、喉の違和感、口唇口角炎、抜け毛、爪の変化、かゆみ、湿疹、ニキビ、シミ、白班、ヘルペスなど多彩で個人差があります。しかも鉄不足が慣れてくると症状が現れない場合もあります。

医学は、特徴的な症状=特定の疾患
という方程式で診断治療を行います。
この方程式が鉄不足は当てはまりません。
個人差を証明することは難しいですが、まずこのことを理解してほしいと思います。
どのような疾患でも、まず貧血および鉄欠乏の精査と改善が基本です。

2019.08.23

皮膚科と栄養療法

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養療法は、心療内科、一般内科、歯科などで導入されており、皮膚科ではまだまだ少ない様です。
美容皮膚科では、美容治療の一環として取り入れているクリニックもありますが、本格的に栄養療法を皮膚科診療に応用しているのは当クリニックしかないと思います。
栄養をやっていますと、
 変わり者として、いろいろな批判を受けたり、
 高いサプリメントを売りつけているクリニック、
など、まだまだ皮膚科医の間では栄養療法が十分に理解されていないと感じます。

医療の世界は、
栄養ではなく薬物中心です。
病気の原因も栄養ではなく、難しいマクロ的な異常を追求し、その部分を化学合成された薬物で抑えることが基本となっています。(使い続けて、ずーと抑えます)
皮膚科も同じで、ステロイドや免疫抑制、高額な生物学的製剤、美容処置やレーザーが主流となっており、人の基本であるところの食事や栄養は全く関心や理解がありません。
日々、新しい医学的発見や新薬開発が進んでいますが、病気は一向に減らず、医療費は上がり続けていく現状を見ると、本当にこのままでいいのかいつも疑問を感じます。

2019.06.21

ピロリ菌

こんにちは、院長の栗木安弘です。

現在名古屋でピロリ菌学会が行われています。
それに伴って今回はピロリ菌のお話です。

クリニックでは、必要な方にピロリ菌の抗体検査を実地しています。
男性の鉄不足、炎症反応が少し高い、赤ら顔、慢性蕁麻疹、血液検査結果がどうも合わない、などは比較的高い割合でピロリ菌が陽性に出ることがあります。
ピロリ菌は放置しておくと胃炎や胃潰瘍の原因とされ、最近では胃がん予防で積極的な除菌が勧められています。

私自身も以前は、ピロリ菌抗体が78(PGⅡ:24.4)でしたが、2回の除菌と栄養療法を行ない、3以下(PGⅡ:9.3)となりました。除菌前には空腹時に痛みがあり、おそらく胃炎か胃潰瘍だったと思います。さらに尿酸の低い家系でしたので、あのまま放置しておれば間違いなく胃がんになっていたと思います。栄養や栄養療法を勉強して知識を得たおかげで、今日まで健康で元気に過ごさせていただいております。

知らないということは、ある意味色々な面で損をします。特に体に関することでは食事や栄養(少なくともタンパク質、鉄、ビタミンB群)に関心や理解持って対応することは、より良い健康や病気の予防、仕事の効率UPにもつながります。

2019.06.13

皮膚の変化

こんにちは、院長の栗木安弘です。

日々、診療をしていますと、
皮膚はつくづく栄養状態を反映する臓器であると強く感じます。
拡大鏡を用いて、皮膚の変化を詳細に観察しますと、
この方はどういった栄養が不足しているかがある程度予想が出来ます。
栄養状態の確認は血液検査を行い、客観的に判断しますが、やはり予想通りの結果となることが多いようです。
必要な栄養はサプリメントを用いて投与しますが、皮膚は広範囲であり、細胞の入れ替わりには数ヶ月かかるため、消化管や精神疾患に比べて、栄養療法の効果はすぐには現れません。根気よく続けて頂くことで、皮膚が徐々に修復される方が多いようです。

ほぼ99%の皮膚科医は、皮膚にあらわれた変化を病気として診断しての薬物中心の治療を行います。私自身は、診断だけでなく、実際目の前にある皮膚の詳細な変化をしっかり観察することで、その変化がどういった機序で生じているかを、栄養療法を学ぶことで、自分なりに理解するようにしています。そして体に負担の少ない栄養療法を出来るだけ長く続けて頂けるように、毎回丁寧な説明を心がけるようにしています。

2019.04.25

休肌日

こんにちは、院長の栗木安弘です。
たまには皮膚のことも書かないといけませんので、
スキンケアについて少し述べたいと思います。

クリニックでのスキンケアの指導は、
皮膚の汚れを落として保湿を行う基本は変わりませんが、
 ①石鹸やボディソープは少なめで、組成成分の単純なもの使用
 ②耳の後ろ、陰部、脇、足など匂う部位だけ洗う。
 ③シャンプーも少なめに1〜2週間に一回
 ④ゴシゴシこすらない
 ④乳液やクリームは少な目に薄く使用する
と石鹸シャンプー・化粧品会社のコマーシャルとは逆の方針でおこなっています。

皮膚は、化粧品やスキンケア商品、塗り薬、ホコリや花粉、汗、皮脂、紫外線などさまざまな刺激がある過酷な臓器ですので、出来るだけ余計なものをつけない、残さない方が皮膚トラブルは少なくなります。また季節によってもスキンケアを変えていただくようにしており、冬はこうしたケアをもっと控えていただくようにしています。

皮膚には約1兆個という数の常在菌が住んでおり、こうした菌は皮膚の、バリア機能、保湿機能、抗菌効果を持っています。洗い過ぎ、塗り過ぎ、擦り過ぎ、薬物塗布連用は皮膚の常在菌にとっては住みにくい環境となり、皮膚の機能を低下させる要因となります。
風呂に入らない、シャンプーしない、ぬり薬やスキンケアなしとは言いませんが、来週から長い休みが始まります。この機会を利用してこうしたケアで肌を休ませてあげたらいかがでしょうか。

2019.04.17

血液検査は奥が深い

こんにちは、院長の栗木安弘です。

皮膚を始め、さまざまな不調や症状、精神疾患、不妊、婦人科疾患、生活習慣病、がんなど病気の多くは栄養代謝異常が背景にあると考えていますので、診察時には、クリニックで血液検査を行うか、他院で行われた血液検査結果や健康診断結果があれば持参して頂くようにしております。

基準値からの判断は病気の見方なので、基準値内に入っておれば、医師でも患者さんでも、
「大丈夫」「健康」「治療はうまくいっている」と判断できます。
病気の診断や緊急処置の場合は基準値での見方でも構いませんが、各検査項目が体内の生化学的な代謝成分であることを理解すれば、深読みすることで、糖質、脂質、タンパク質、ビタミン・ミネラル等の代謝異常が多くの方に認められるのが分かります。
さらに血液検査項目は、炎症、脱水、軽度溶血という影響で、本来の数値を正確に示さないということも理解しなければなりません。栄養アプローチを行うことで、炎症、脱水、軽度溶血がなくなってくれば、本来の値が判明してくるため、経時変化を見ることも重要です。

「これが正解」「正しい答え」のない血液検査の見方ですが、多くの疾患の病態改善に貢献できるため医療者にはぜひ理解して頂きたいと思います。

血液検査の読み方のセミナー
https://www.mssco.jp/pdf/basicseminer_2019804.pdf

 

2019.04.04

消化吸収と皮膚

こんにちは、院長の栗木安弘です。

専門性が高くなればなるほど、
皮膚は皮膚科
消化吸収は消化器内科
という感じで臓器別あるいは疾患別の対応となりますが、
皮膚は内臓(栄養)の鏡という観点から考えれば、皮膚科医も胃腸や消化吸収の知識や対策が必要となります。
栄養療法を学ぶようになって、貧血や肝機能だけでなく、特に重要視していることは栄養の入り口であるところの消化吸収となります。サプリメントが効く効かない差はいくつかありますが、やはり消化吸収が悪い方は栄養療法の効果が乏しいと感じます。
皮膚の変化から必要な栄養素を選択するだけでなく、可能であれば、口腔ケア、ピロリ除菌、胃酸分泌、腸の機能回復や抗炎症、便秘や下痢、腸内環境の改善などを一緒に行うことが、皮膚だけでなく体全体を根本的によくするポイントとなります。
栄養療法をご希望や熟知されている方はこうした部分の説明は理解されますが、通常は、皮膚科医が専門外の消化吸収のことを説明しても説得力がなく、また高額な消化吸収改善のサプリメントをお勧めしても積極的に購入される方はそれほどおられません。しかし、それでも必要なことなので毎回しつこく説明させて頂きます。




 

2019.03.20

ニキビで血液検査

こんにちは、院長の栗木安弘です。
ニキビで血液検査を行う皮膚科はほとんどありませんが、
クリニックはあらゆる皮膚の病気を栄養の問題として捉えていますので、
よくならないニキビに関しては、血液検査してその原因を見つけていくようにしています。
ニキビの方の皮膚を詳しく見ると、白色丘疹(面ぽう)、紅色丘疹(炎症)、紅斑(脂漏)、毛細血管拡張(酒さ合併)という変化を認めます。各皮膚の変化が栄養的にどういった機序で生じるかを理解して、ある程度栄養状態を予想します。皮膚は内臓(栄養)を反映しますので、その確認のために血液検査をさせていただきます。

ちらっと見て「ニキビです。塗り薬を処方しておきます」は楽ですが、
ニキビという皮膚の細い変化の水面下では体内の栄養の問題が生じていると考えれば、ニキビに対する対策は、洗顔や塗り方の指導だけでなく、食事の見直し、サプリメントによる栄養補給、消化吸収や貧血対策なども必要となります。
お手軽なイメージがあるニキビですが、
「ニキビがよくならない」
「塗り薬が合わない、乾燥する」
「塗ってましだが止めると再発」
「ニキビ痕が気になる」
「予防したい」
「副作用のないニキビ治療」
をご希望の方は、体の内側に注目した栄養療法をお勧めします。

1 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 38
株式会社MSS オーソモレキュラー研究会 ambrosia 乳酸菌生成エキス アルベックス

MSSダイレクト