疾患と栄養

疾患と栄養

皮膚の変化やトラブルは体の栄養障害の現れです。皮膚の栄養障害により皮膚の機能が損なわれた場合に皮膚の異常が生じます。

皮膚に必要な栄養補給も必要ですが、消化吸収、肝機能、貧血など、皮膚に至るまでの栄養の吸収や代謝や運搬に問題がある場合もあります。こうしたトラブルにもクリニックでは栄養療法で対応しております。

鉄欠乏性貧血

鉄欠乏性貧血貧血には様々な種類がありますが、最も一般的なのが鉄欠乏性貧血です。栄養バランスの乱れや偏り、女性の場合は特に妊娠や授乳、月経過多などが原因で血液中の鉄分が不足して貧血が起こります。血液が少なければ栄養や酸素も組織に運ばれません。

鉄欠乏性貧血は、皮膚のかゆみ、かぶれやすい、ブツブツ、ニキビ、しみ、足のむずむず(異常感覚)、二枚爪などの症状を引き起こすことがあります。

肝機能障害(脂肪肝、アルコール性肝障害)

肝機能障害(脂肪肝、アルコール性肝障害)肝臓で作られる核酸が皮膚の代謝に必要です。そのため肝機能低下はかゆみ、湿疹(かぶれ)、色素沈着などの皮膚のトラブルを引き起こし、治りにくくさせます。またアルコールはビタミンB群や亜鉛をはじめ、多くの栄養が消費されます。

消化吸収(萎縮性胃炎、腸内環境の改善)

口腔環境、歯周病、慢性胃炎(ピロリ感染)、腸内環境の悪化はアレルギーや栄養障害を引き起こします。

コラム紹介

アトピー性皮膚炎と栄養

皮膚科で一番問題となるのは、やはりアトピー性皮膚炎です。
日本におけるアトピー性皮膚炎の治療は、

  • 原因除去
  • スキンケア
  • ステロイド外用を中心とした薬物療法

となっています。
しかし、原因除去といってもホコリ(ハウスダスト)、ダニのアレルギーが多く、本来の原因か悪化因子かどうか不明です。仮に原因だとしてもホコリやダニを日常生活から完全には排除できません。

スキンケアに関しても、単に保湿剤を塗るだけのケアだけで、内面からのケアは全く無視されています。ステロイド外用剤は対症療法にすぎず、「塗るのをやめたらまた出てきた」と言われる患者さまが大勢います。

このように現行のアトピー性皮膚炎の治療では、なかなか完治させることが難しい状況となっています。そこで必要となるのが栄養療法です。

アトピー性皮膚炎の患者さまにみられる血液検査の特徴は、低タンパク、鉄・亜鉛不足、ビタミンA・B群・C不足、低血糖症、抗酸化力の低下です。
このためアトピー性皮膚炎の治療のポイントは、

  1. 表皮の角化をスムーズに
  2. 真皮内コラーゲンの合成
  3. 消化管対策

が基本となります。
皮膚の一番最外層にある表皮の角化をスムーズに行わせることが皮膚のバリア機能を高めます。角化に必要な栄養素はビタミンA・D、亜鉛が必要となります。真皮内コラーゲンを正常の保つことが、かゆみ、乾燥を防ぐことポイントです。コラーゲン合成にはタンパク質、鉄、ビタミンC(亜鉛、ビタミンA)が必要となります。

栄養の入り口である消化管の改善(消化吸収、腸内環境改善)を行うこともアレルギーの抑制や栄養療法の効果を高めます。炎症を抑えるためにステロイド外用剤、免疫抑制剤などの薬剤も使用しますが、ビタミンB群・C・E、EPA(エンコサペンタエン酸)などの栄養素も効果的です。

その他、経過の長い方は、重金属蓄積、カンジダなども考慮しなければなりません。
アトピー性皮膚炎の栄養アプローチの冊子(一部)紹介はこちら

ニキビと栄養

ニキビと栄最近ではさまざまなニキビ治療外用薬が処方されていますが、赤くなる、かぶれる、乾燥するなど刺激症状が強くなかなか続かない患者さまもおられます。ニキビも食生活や栄養が大いに関係が深く、糖質過剰、タンパク質不足、ビタミンB群不足、鉄不足がなど認められます。

特に鉄不足は月経前のニキビの悪化、口の周りにニキビがよくみられます。ぬり薬ではなかなか改善しない方は栄養療法をおすすめします。

小児と栄養

小児のアトピー、乾燥肌、かゆみ、かぶれはアレルギーや体質と思われますが、これもまた皮膚を作っている栄養素の不足によるものです。子供は大人と違って、常に成長と発達を繰り返します。とくに骨、筋肉、脳神経、血管、血液など主要臓器の成長と発達には大人以上に栄養が必要となります。

こうして成長や発達に必要な栄養が不足すれば、体の防御反応として皮膚、粘膜、爪、髪の毛にある栄養を利用していきます(胎児の間は母親から奪います)

そのため、皮膚のトラブル(乾燥、かぶれ、湿疹、アトピー、感染症)、粘膜のトラブル(食化吸収力低下による食物アレルギー、喘息)、爪がもろく、髪の毛が伸びない・細い、といった症状が幼児期からあらわれてきます。

特に子供の乾燥肌やアトピーでは、スキンケアやステロイドの適正使用が強調されていますが、なかなか改善されない場合、食事やサプリメントによる栄養補給(母乳の場合は母親の栄養対策)をおすすめします。

かゆみと栄養

皮膚科を受診される方の多くはかゆみを訴えられます。かゆみを生じる原因は様々ですが、栄養的に以下の要因が挙げられます。

  • 糖質過剰(炭水化物:米・小麦・砂糖類、菓子パン、麺類、果物、お菓子、炭酸飲料や清涼飲料水の過剰摂取)
  • 遅延型食物アレルギー
  • 貧血、鉄不足(汗や下着など軽微な刺激に負けやすい)→機序はコラーゲン減弱によるかゆみ神経線維侵入
  • マグネシウム不足(不足によりヒスタミン放出・増加)
  • 香辛料、アルコール、カフェインの過剰摂取
  • ヒスタミンの多い食品の摂取(発酵食品、保存食品、古い魚や肉、チーズ、ワインなど)
  • 薬剤性や何かにかぶれている可能性もあります

抗アレルギー剤やかゆみ止めだけでなく、こうした栄養対策もかゆみには有効です。

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