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2016.07.16

ヘム鉄が効かない。

こんにちは、院長の栗木安弘です。

鉄欠乏性貧血あるいはフェリチン低値の鉄欠乏の患者さんには、
副作用の少ない吸収率のよい医療用ヘム鉄をおすすめしていますが、
なかなかフェリチン値が上昇しない患者さんも実際におられます。

ヘム鉄の効果が乏しい場合は、出血や発汗等で鉄が大量に喪失している場合もあるかもしれませんが、
主に消化管に問題があることが多く
 ①胃酸分泌低下、②胃炎、ピロリ菌、③リーキーガット(小腸での炎症や吸収障害)
などがあげられます。
対策としては、胃カメラで胃粘膜の状態を確認、ピロリの除菌、
消化酵素やグルタミンの活用、乳酸菌やラクトフェリンなどをおすすめしています。

栄養障害による影響は皮膚にもあらわれ、特に鉄不足の皮膚の変化としては、
かぶれやすい、かゆみ、ブツブツ(湿疹、ニキビ)、シミ、手足の感覚異常などですが、
やはり栄養障害になった原因(食の乱れや消化吸収)の対処も行わないとサプリメントの効果も乏しいというわけです。

2016.07.11

近畿皮膚科集談会で発表

こんにちは、院長の栗木安弘です。

昨日は神戸で近畿皮膚科集談会がありました。
私も「フケ症」をテーマに発表させていただきました。

やはり偉い先生方の前での発表は非常に緊張しますし、
なにぶん珍しい疾患の治療例や研究テーマの学術的な演題に比べたら、
私の発表はあまり注目されない医学ではあまり扱わないテーマなのでよけいにアウェイ感もあります。
また毎回批判的な意見や質問などもあって、今回も凹んで会場を後にするのかと思っていましたが、
意外と、栄養療法についての積極的な質問や意見があったのは少しうれしかったです。
ここ数年こうした発表ばかりをしていますので、少しは興味を持って頂けたのかもしれません。

私自身は皮膚科診療に栄養療法を導入することが、
皮膚科診療の向上、患者さんの満足度アップにつながると確信しております。

お笑い芸人でも馬鹿馬鹿しいことを続けておれば世間に認められるように(コロッケやダチョウ倶楽部を見るといつもそう思います)、医学の道から逸れているかもしれませんが、こうした皮膚と栄養、栄養療法をアピールを続けることが大切だと思っています。

2016.07.08

タンパク質は曲者

こんにちは、院長の栗木安弘です。

どのような疾患でも基本はタンパク質補給と代謝改善です。
しかしただ単に、
 「タンパク質を多く摂取」
 「プロテインを1日〇〇g摂取」
だけでは不十分で、炎症症状が強い場合あるいは消化吸収能力が落ちている場合には、
逆に、胃もたれ、ガスがたまる、便秘、アレルギー(症状悪化)といった不快な症状があらわれます。

特に皮膚症状が強い場合、その内側である消化管粘膜も炎症を生じている可能性も考えられ、
こういった場合、抗炎症、消化吸収の改善を優先し、プロテインではなくアミノ酸投与を行うべきだと思われます。

タンパク質はもっとも必要な栄養素ですが、
一方で食べにくい、アレルギーといった扱いにくい面をもっているようです。

2016.07.06

漢方と栄養療法

こんにちは、院長の栗木安弘です。
先週の日曜日は品川で漢方と栄養療法のセミナーがありました。
栄養療法へどのように漢方を取り入れるのか?
痛みに対する漢方治療
自律神経に対する漢方治療
消化吸収や副腎疲労
といった盛りだくさんの内容でした。

私も医者になって数年したときに、対症療法ばかりの医療になにかよい治療法はないかと思い、
漢方を勉強していた時期もありました。

実は皮膚科領域でも漢方治療を専門としている皮膚科医も大勢おられ、
アトピー、ニキビ、乾癬、じんましんなど西洋医学では治りにく疾患を対象にさまざまな漢方薬が用いられます。

開業してからもサプリメント以外に漢方薬も時々処方しますが、
今回のセミナーで改めて感じたことは、
初めて名前を知った漢方薬や、こうした漢方薬と栄養療法をうまく組み合わせることが、
コスト削減や治療効果アップ(とくに消化管機能やメンタル面のアップ)につながると思われました。

2016.06.27

がんと栄養療法

こんにちは、院長の栗木安弘です。

TVでは某歌舞伎役者の奥さんが乳がんであったり、最近では知っている医師が皮膚がんであったり、
比較的お若い方でもがんを発症することがあるようです。
病院勤務時代も30~40歳代の末期がんの患者さんも入院されていたこともありました。(皮膚がボロボロでした)

がんは早期発見や検診の重要性をよく謳われているようです。
しかし、実際体の隅々まで調べても画像で発見できるがんの大きさは約1g(10億個)といいますので、
それ以下は当然分からないですし、1日約5000個のがん細胞が作られます。(免疫力で排除)

検査で偶然がんが見つかれば切除は可能でしょうが、手術痕や後遺症が残りますし、
切除しにくい部位であったり、入院や手術などで費用や日数もかかります。

虫歯になるまで放っておいて、検診早期治療する方はおられないので、
やはりがんも当然予防を重視することが大切です。
よく言われるのは、抗酸化対策、腸内環境の改善(免疫力アップ)で、
野菜や果物など、あれこれ体によい食べものをテレビ番組などで勧められますが、
食材の栄養価の低下やバラつき、個人の消化吸収力の差など、
食べているものだけで対応するのは難しいかと思われます。

サプリメントを用いた栄養療法でのがん発症率は4%とされており(通常は40%で5人に2人ががん)、
やはりがんの予防には十分な栄養補給による抗酸化・免疫アップだと思われます。

がんと栄養

2016.06.15

向学心

こんにちは、院長の栗木安弘です。

医者としていつまでも向学心をもっていきたいですが、
やはり年齢を重ねれば重ねるほど、新しいことを学んだり挑戦することが億劫になることもあります。

とくに栄養療法は今まで学んできた医療と異なり、
日常診療にサプリメントや食事療法を導入するため、新しい知識や説明が必要となります。

面倒なことは避けて今までのやり方を通すことは悪いとは言いませんが、
何とか治したいという強い思いがあるのなら、
今までとはまた異なる新しい知識や治療法を得ることも必要かと思います。

時々栄養療法のセミナーに参加しますが、
素晴らしい講師の先生方以上に、
謙虚に講義を受けておられる年配の先生方をみると非常に頭が下がる思いがします。
いつまでも謙虚に学ぶ姿勢って大事ですね。

2016.06.10

3分診療

こんにちは、院長の栗木安弘です。

悪いとはいいませんが、これでは十分納得できる診察は難しいかもしれません。

特にクリニックでは栄養療法を併用していることもあって、
通常の皮膚科診療に加えて、
血液検査結果説明、食事指導、サプリメントの相談なども私一人で行っているため、
一人10分以上診察時間がかかる患者さんもおられます。
そのため、お待たせしている患者さんも大勢おられますが、
皮膚科治療や栄養療法に真摯に取り組んでいただくためには、やはり丁寧な説明が必要かと考えています。

この間電車に乗っていたら隣のカップルが、
 「医者は薬出すだけ」
 「親身になって考えていない」
という声が聞えてきました。
やはりこうしたイメージを抱かれないためにも十分な説明をして納得して頂きたいと思います。

「病気や薬について、説明されても分からない」とおっしゃる患者さんも大勢おられますが、
せめて自身の栄養状態だけでも理解できれば、食生活の見直し等の自己管理もできるかと思っています。

2016.06.06

日本皮膚科学会総会参加

こんにちは、院長の栗木安弘です。

先週の土曜・日曜は京都で開催され日本皮膚科学会総会に行ってきました。
皮膚科学会総会は皮膚科領域では最も大規模な学会であるため、
全国から皮膚科医や関係者が参加され、会場は大勢の人と熱気であふれていました。

会場の京都国際会館は自然が多く空気もきれいで気持ちいい会場ですが、とにかく遠かったです。
京都駅から国際会館まで地下鉄で約10駅、そこから徒歩で300~500mくらい歩きます。
以前もここで3日間参加したときは京都駅から毎日行っていたため、
その往復と会場内をあちこち移動していため足が痛くてたまりませんでした。

今年は私自身の発表はなく、アトピー、漢方、かゆみ、内臓疾患と皮膚、一般演題などを中心に講演を聴いておりました。
今回もまた新しい知見や知識の整理ができて大いに参考になりました。
しかし講演終了後、
 「いつまで薬をつづければいいでしょうか?
 「止めれば再発します。少量でもいいのでずーと」
という質疑応答を聴いて、
やはり研究、エビデンス、薬の使い方、手技的なことだけでなく、
もっと体質改善、自然治癒力の向上、予防、薬に頼らない治療(減薬)、食事療法、栄養と疾患というテーマも取り入れなければ、
病気は根本的に解決しないような気がしました。

2016.06.02

薬剤性吸収不良症候群

こんにちは、院長の栗木安弘です。

以前、NHKの番組で、
降圧剤によって小腸の微絨毛に萎縮が生じ吸収障害を起こしたビタミンB1欠乏患者さんが紹介されていました。
薬剤性吸収不良症候群

薬というのはもともと人の体にない成分ですので、
肝臓・腎臓障害、発疹、かゆみ、薬疹といったよく知られている副作用だけでなく、
今回のような新たな副作用も生じる可能性もあります。
私自身の経験ですが、感染症や発熱もないのにCRPという炎症反応だけが上がり続けていた患者さんも実は薬剤性であったこともありました。

降圧剤以外に高脂血症薬、血糖降下剤、胃酸抑制剤、抗生剤、痛み止めなどよく使用される薬剤にも、未知の副作用や栄養代謝障害(栄養障害)を生じることもあります。
薬は必要なときはしっかり使いますが、よくなれば薬を減らしていく努力を医師も患者さんもしなければなりません。
こうした努力をされているクリニックもありますが、
クリニック院長の友達に聞くと、血圧測定、世間話をして、 
 「いつも通り処方しますね」
 「今日はどの薬が要りますか」
というやりとりだけで終わっていることも多いようです。

2016.05.31

サプリメントに数万円

こんにちは、院長の栗木安弘です。

栄養はドーズレスポンスと言って、ある程度の量がないと効果が出ません。
そのためたくさん飲んでいただくことが理想であり、たくさん飲めば効果があるのは分かっていますが、
実際は金銭的な理由でそんなたくさん飲めないという方が多いようです。

そのためクリニックでは、これとこれが最低でも必要であるということを、
皮膚の症状や血液検査結果、あるいは改善したい症状により、サプリメントを絞ってすすめています。
そのため多くの方は月に5000円~3万くらいの予算で栄養療法を行っていますが、
それでもサプリメントは安いお手軽というイメージがあるだけに、
それだけ費用をかけることは一般的には考えられないことです。

私自身も家族を含めて月数万円のサプリメント代がかかります。
しかし病気になれば、治療費や入院費など、どのくらい費用がかかるか分かりませんし、
検査や処置や手術の苦痛や後遺症、薬を長く飲むことの副作用も心配になります。
また病気になれば、家族やクリニックスタッフや患者さんにも迷惑がかかります。

つまり、できるだけ医療機関のお世話にならないように数万円の投資を体にしているというわけです。

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