多剤併用
こんにちは、院長の栗木安弘です。
循環器疾患や透析をされている患者さんは、数え切れないほどの薬を処方されていることがよくあります。「病気が多いと薬が増えるのが当たり前」と医者になった頃は思っていました。
栄養療法を学ぶようになり、
薬によって栄養障害を生じ、栄養障害が新たな疾患の発症となる
薬を効果を上げたり、解毒には十分な栄養が必要である
というように薬の新しい作用や捉え方が随分変わりました。
書店では『薬で病気になる』『飲み続けていけない薬』というタイトルの書籍を時々見かけます。
医師も含めて薬に対する絶対的な信用をお持ちの方はこうした内容を間に受けないと思いますが、栄養療法を学ぶとまんざら嘘ではありません。
個々の疾患や症状に対する薬の処方は正しいですが、多すぎる場合には多剤による影響や栄養障害(→皮膚トラブルに)もそうですが、「これはおかしい」と思うことが重要です。
保湿する力
こんにちは、院長の栗木安弘です。
皮膚というのはクリームや乳液で保湿をすることが常識のようです。
しかし、皮膚の機能をきちんと理解すれば、皮膚には保湿力が元々備わっています。
皮膚を覆っている皮脂膜は天然クリームであり、皮膚の水分を保ちます。
洗いすぎや擦りすぎると皮脂膜が取り除かれ、皮膚がつっぱったり、カサつきます。
そのため、①過度な洗浄を減らし擦りすぎない、②皮膚の機能に必要な栄養
が皮膚の保湿力を高める対策となります。
もちろん、皮膚が乾燥している時には一時的に保湿は必要ですが、過度な保湿は毛穴のつまりやかぶれの原因となります。
なんでもかんでも保湿ですが、皮膚の症状、肌質、部位、年齢、季節によって本当に保湿が必要かどうかを皮膚科医は見極める必要があります。
これは保湿剤に限ったことではなく、栄養療法を学んでいくと無駄な薬を処方されている方が多いなぁと感じます。
皮膚だけでなく
こんにちは、院長の栗木安弘です。
親しい内科の先生は、「皮膚科ってすごいなぁ」と称賛して頂くこともありますが、
私自身は局所対応しかできない皮膚科にコンプレックスを持っています。
褥瘡や熱傷の処置や皮膚手術は形成外科、膠原病は免疫内科、子供のアトピーは小児科など、皮膚科の出番は少なくなりつつあり、益々塗り薬や美容処置やレーザーといった表面だけの対応となっています。
さらに皮膚科、耳鼻科、眼科はマイナー系と呼ばれ、その中でも皮膚科は内科や外科でも対応可能ですので、皮膚科の地位はマイナーでも最も低いと感じています。
約17年ほど栄養療法を学んでいますが、その多くは体の仕組みや栄養代謝、内臓疾患と栄養の関係についてです。私は内臓疾患の薬物治療は分かりませんが、栄養療法によって内臓の異常を是正することが、皮膚を改善させるポイントと考えています。
6年かけて医学を学んで医師になったからには、シミやニキビだけでなく、もう少し病気の本質を追求した対応をしたいと思っています。
活性酸素の理解
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法では栄養だけでなく活性酸素についても教えて頂きました。
栄養によって活性酸素の障害を減らすことが、
病気の進行や予防
老化を遅らす
放射能による被曝の軽減
などが可能です。
しかし、医療界では活性酸素と病気との関わりについては、ほとんど関心がなく治療にも応用されなくなっています。今は活性酸素よりももっと細かいサイトカインレベルで病気の解明がなされ、そういった部分にピンポイントに作用する高価な薬剤ばかりが開発されています。
栄養によって活性酸素消去や自然治癒力を上げることができれば、アンチエイジング効果や病気も減らすことも可能です。さらに高額な医療費も抑えられるような気がします。
皮膚の常識
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法は常識との戦いです。
多くの方は、「皮膚科=塗り薬」
というイメージが強いため、多くの方は塗り薬を求めて皮膚科を受診されます。
そして、塗るのをやめると出てくるという方は後を絶ちません。
皮膚トラブルというのは体内で生じた異常の表れです。
特にアトピー性皮膚炎や蕁麻疹やニキビといった慢性的な皮膚トラブルは内面(栄養代謝障害)から改善する必要があります。しかし、栄養(サプリメント)で皮膚を治療する発想は医師も患者もほとんどありません。(私も以前はそうでした)
炎症や乾燥や抗菌対策には一時的な外用もいいでしょうが、慢性の場合には、食事の改善と栄養療法による抗炎症や皮膚バリア機能の強化となります。
皮膚の変化や血液検査結果を見ると、つくづく皮膚は内臓(栄養)の鏡であると実感します。
科学する皮膚科
こんにちは、院長の栗木安弘です。
医者として出来るだけ科学的に診療をしたいと思っています。
単に病名をつけて保険適応で決められた薬を処方するだけなく、
皮膚疾患や皮膚の変化がなぜ生じているのかを理解した対応を目指しています。
皮膚疾患をはじめ慢性疾患の多くは原因不明ですが、病気と栄養の関わりを理解すればある程度分かってきます。
今の医療は症状や検査異常に対して抑えたり調整するばかりです。(救急対応はそれでもいいですが)
多くは、「基準値内で検査異常なし、いつも通り処方」が多いようですが、
「なぜこの症状(皮膚症状)なのか」「なぜこの血液検査結果なのか」
を追求することも必要です。
とは言っても、忙しい外来診療ではじっくり追及することは難しいかもしれません。
美容皮膚科
こんにちは、院長の栗木安弘です。
昔はこうした領域は美容外科でしたが、最近は美容機器やレーザーなどを駆使することが多く、美容皮膚科を専門とする皮膚科医も増えています。
美容自体は悪いと思いませんし、優秀な美容皮膚科医も大勢おられますが、一方で皮膚疾患をまともに見れずに、いきなり美容皮膚科を標榜するエステシャンのような皮膚科医も多くなっています。
皮膚科といえば、
レーザーや美容皮膚科が多く、最近は生物学的製剤ばかりです。
もちろんこうした対応も必要なのは理解しておりますが、
皮膚の変化は内臓(栄養)の表れと思っています。
栄養障害により皮膚の変化がどうして生じるのかを理解して、
体の内側の対策も併せてしたいと思っています。
誰のための学会
こんにちは院長の栗木安弘です。
日曜日は大阪で皮膚科学会がありました。
毎回学会に参加するたびに文句をほざいており、
今回も勉強になる内容もありましたが、「うん〜これは…」という内容もありました。
例えば、
治療に難渋して結局亡くなった症例
珍しい疾患と診断しただけの症例
明らかに薬の無駄遣い
など、患者さんの何の利益にもならない内容もちらほらありました。
発表内容の血液検査は異常なしでしたが、よく見ると栄養障害があり栄養療法で解決や予防できる内容などもありました。学会も必要でしょうが、ただ原稿を読むだけの発表形式や発表内容をもっと見直すべきだと思います。
週末
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土曜日は栄養療法の勉強会でした。
僭越ながら私も講師をさせて頂きました。
初めて会う方もおられ、栄養療法の輪が少しずつ広がっているのを感じました。
日曜日は毎日放送アナウンサーの西靖さんのトークショーに参加しました。
時事ネタかと思いましたが、ご自身がお取りになった育休の苦労話をされていました。
個人的には夫は子育するというより、妻の精神面や健康面でのサポートをしてあげることが育児にとって必要なことで、それを解決するためにやはり栄養療法だと感じました。
ヘム鉄やフェリチン、血液検査など、
鉄だけでも正しい理解と対応をすれば女性はだいぶ変わると思います。
トークショー終了後はサインを頂きました。
モグラ叩き
こんにちは、院長の栗木安弘です。
抗菌剤を除けば薬の多くは対症療法なので薬を中止すれば検査異常や症状が現れます。
皮膚はその変化や症状が自覚できるため、
「薬(塗り薬)をやめると出てくる」とおっしゃる方がほとんどです。
こうした患者さんの訴えに、某皮膚科医は「モグラ叩き」と表現されていました。
新薬に期待される医師や患者さんもおられますが「モグラ叩き」であることは同じです。
「モグラ叩き」もよろしいが、
医者としてはやはり病気を治したいというお思いは強いはずです。
医療のお世話ならない状態が「治る」とすれば、体に備わった自然治癒力や恒常性をゆっくり上げるしかありません。
そういうことに気づかれて栄養療法に興味を示される方も少なくありません。