ブログ

2020.09.03

氷山の一角

こんにちは、院長の栗木安弘です。

私もそうでしたが、多くの方は、
 皮膚に変化がある場合には皮膚の病気
 全く何もない場合には健康な皮膚
ととらえています。
しかし、栄養療法を勉強するようになって、皮膚を作る材料(栄養)が足りないと、皮膚の変化を生じることを理解しました。
ほとんどの方が栄養障害ですので、多少のかゆみや皮膚の変化は誰でも起こります。
しかも、気温や湿度、気圧、病原菌、化学物質、汗、金属、ゴム、アルコールなどさまざまな刺激が合わさって、その変化は一層目立ちます。もちろん放っておいても治りますが、治らないのは栄養の問題が進行していると判断します。

皮膚の診断も必要でしょうが、皮膚は氷山の一角です。
実際は、ブツブツ、赤い、毛細血管拡張、かさかさ、ひび割れ、ジクジク、ゴワゴワ…
など目に見えているのは皮膚の変化です。皮膚科医はこうした変化をよく観察して、水面下でどのようなことが起こっているのかを理解することです。

2020.05.20

最近の患者さん

こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近はコロナの影響で、
 マスクにかぶれる方
 アルコール消毒や手洗いで手荒れが悪化する方
が増えています。
一般にはステロイド外用や頻回の保湿が勧められますが、皮膚のコラーゲン強化も有効です。
 コラーゲン合成は、タンパク質、ビタミンC、鉄
 コラーゲンの強化や代謝には、亜鉛、ビタミンA
 タンパク質の代謝はビタミンB群
が必要となりますので、こうした栄養素が不足している方、特に女性では貧血や鉄欠乏の方は皮膚トラブルが生じやすくなります。

2020.04.15

処置係

こんにちは、院長の栗木安弘です。

今でもあるかどうか分かりませんが、
私が勤務していた大学病院の皮膚科には処置係という仕事がありました。
診察した先生からの処置を頼まれる係で、傷の消毒処置、変形肥厚した爪の処置や爪切り、魚の目の削り、かゆみ止めの注射、術後の抜糸、皮膚生検、化学療法、光線治療などが仕事です。
こうした仕事は皮膚科の下請けのようなもので、大抵は研修医や2〜3年目くらいの皮膚科医が担当します。私も2〜3年は処置係をやらされていました。
当然偉くなれば処置係は卒業しますが、開業医はそうは言っていられませんので毎日が処置係です。毎日、爪切りや爪削り、巻き爪の部分抜爪、タコや魚の目の処置(写真)、粉瘤切開のどれかをしています。
処置が面倒という皮膚科医もおられますが、治療効果を上げるためには薬を処方するだけでなく、こうした処置を積極的に行う必要もあります。

2020.03.24

1分診療

こんにちは、院長の栗木安弘です

皮膚科は他の科に比べて、患部が見えるため、疾患の種類によっては比較的早く診察が終わります。そのため何の説明もなく、ぬり薬を処方して終わりということもあります。
確かに、ぬればよくなるかもしれませんが、患者さんにしてみれば、
「聞きたいことが聞けない」
「検査もしてくれない」
と診療内容に満足されない方もおられます。
先日も「皮膚からみた栄養状態」というテーマでお話致しましたが、その時も参加者からこうした意見や不満をお聞きしました。

私自身は、せっかくクリニックまで足を運んでくださいましたので、いろんな知識を得て帰っていただきたいと思っています。皮膚の病気は原因不明のことが多く、漫然と薬を処方されているケースも少なくありません。しかし皮膚は内臓(栄養)の鏡という観点から見れば、食事や栄養と関わりが深く血液検査やサプリメントが必要になります。
急いでおられる方もいますが、時間の許す限りこうした内容も患者さんと相談
したいと思っています。

2019.12.23

乾燥肌と栄養

こんにちは、院長の栗木安弘です。
たまには皮膚科のことも書かないといけませんが、
よく見られるスキンケアや保湿の話ではなく、やはりここでも栄養です。

保湿といえば、保湿剤を塗ることしか皮膚科医は頭にありませんが、内側から十分な栄養補給により皮膚の機能を正常化することも皮膚の潤いには有効です。

皮膚の保湿機能には、
 正常な角質層:アミノ酸、セラミド・コレステロール(脂質)
 正常な角化:亜鉛、ビタミンA・D
 丈夫な真皮:コラーゲン(アミノ酸、鉄、ビタミンC)、ヒアルロン酸など
 皮脂膜の合成や分泌
などが影響します。
当然洗いすぎ、空気の乾燥といった環境要因も大きいですが、こうした栄養が十分あれば皮膚の回復も早いはずです。
最近では、N–アセチルグルコサミンというヒアルロン酸の前駆物質も乾燥肌に効果的ですので、N–アセチルグルコサミン含有のサプリメントもクリニックではお勧めしております。

https://www.yskf.jp/acetylglucosamine/04_kansou/index.html

2019.12.10

皮膚の機能回復

こんにちは、院長の栗木安弘です。

先週の土曜はアトピー性皮膚炎の講演会に出席しました。
栄養セミナーばかりでなく、たまにはこうした皮膚の講演会も勉強になります。
今回は、汗と保湿剤の話でした。
保湿をすることで発汗(基礎発汗)が促され、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の改善が期待できるという内容で、やはり本来の皮膚機能を取り戻すことが皮膚の改善につながるというわけでした。逆にステロイド外用剤は発汗の低下を招くため、漫然と長期間使用しないことも述べられていました。
ぬり薬に限らず、薬というのは目的の症状や検査異常を抑えます。
しかし一方で長期間の使用により、体(皮膚)の本来の機能を抑えてしまいます。

保湿もいいかもしれませんが、個人的には体の内側から十分な栄養を与えることが本当の意味での皮膚の機能回復につながります。ただ講演会で紹介された症例も良くなるまで数ヶ月かかっており、皮膚の回復にはやはり時間がかかります。

2019.09.28

爪の切り方

こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近SNSで爪の正しい切り方が話題になっています。
 出来るだけ短く切らないこと
 爪の端を残して切る
という深爪をしない切り方は、巻き爪を予防するもので、以前から皮膚科の間では当たり前のように指導されていました。
しかしよく考えば、深爪の方全員が巻き爪になるわけではありませんし、
爪が長いままだと、うっとおしい、割れたり欠けたり、靴下の繊維や黒い汚れが付着することがあリます。そう言った理由で、私自身も結構短く切ることがほとんどですが、巻き爪になったことは一度もありません。

個人的には、巻き爪も栄養障害だと思います。
爪の下の皮膚の弾力性(真皮や脂肪隔壁はコラーゲン)が低下すると足底からの刺激により、爪の周囲の皮膚が盛り上がって、爪直下の骨によって爪が押され、巻いて来ます
採血結果でもタンパク質や鉄不足の方がほとんどです。
ただし深爪同様、栄養障害の方全てが巻き爪になるわけではありません。
そこは医学的には証明の難しい個人差というところがあります。

2019.09.12

ニキビが治らない

こんにちは、院長の栗木安弘です。

時々ニキビの治療をしても良くならない方が受診されます。
そういった場合には、食事指導や栄養療法の説明をさせていただきます。
ニキビ専門家に言わせれば、
「エビデンスが乏しいので食事や栄養はあまり関係ない」
「肉や脂っこいものを控える」
ということですが、普通に考えれば、体は食べたもので作られますので、皮膚の再生や修復する材料がなければ、あれこれ塗ったり、美容処置を行っても良くなりません。仮に良くなっても再発を繰り返します。
ニキビに必要な栄養は、まずタンパク質と鉄(特に女性)です。
そして皮疹の性状や分布を診て、
 皮脂の多い方は、ビタミンB群やビタミンCやビタミンE
 毛穴のつまりが目立つ方は、ビタミンAや亜鉛
をお勧めしており、当然この辺りは医師として血液検査できちんと確認するようにします。
 アダパレン、過酸化ベンゾイルの刺激やかぶれ
 ビタミン剤はおまけ(ビタミンを正しく理解されずに処方)
 抗生剤の長期使用による耐性や腸内環境悪化
 漢方薬による肝障害
 美容処置のトラブル
などのニキビ治療にはいくつかの課題や問題があります。
ニキビの安全な治療と予防には、妊婦さんや子供など誰にでも応用できる栄養療法がお勧めとなります。

2019.06.13

皮膚の変化

こんにちは、院長の栗木安弘です。

日々、診療をしていますと、
皮膚はつくづく栄養状態を反映する臓器であると強く感じます。
拡大鏡を用いて、皮膚の変化を詳細に観察しますと、
この方はどういった栄養が不足しているかがある程度予想が出来ます。
栄養状態の確認は血液検査を行い、客観的に判断しますが、やはり予想通りの結果となることが多いようです。
必要な栄養はサプリメントを用いて投与しますが、皮膚は広範囲であり、細胞の入れ替わりには数ヶ月かかるため、消化管や精神疾患に比べて、栄養療法の効果はすぐには現れません。根気よく続けて頂くことで、皮膚が徐々に修復される方が多いようです。

ほぼ99%の皮膚科医は、皮膚にあらわれた変化を病気として診断しての薬物中心の治療を行います。私自身は、診断だけでなく、実際目の前にある皮膚の詳細な変化をしっかり観察することで、その変化がどういった機序で生じているかを、栄養療法を学ぶことで、自分なりに理解するようにしています。そして体に負担の少ない栄養療法を出来るだけ長く続けて頂けるように、毎回丁寧な説明を心がけるようにしています。

2019.03.20

ニキビで血液検査

こんにちは、院長の栗木安弘です。
ニキビで血液検査を行う皮膚科はほとんどありませんが、
クリニックはあらゆる皮膚の病気を栄養の問題として捉えていますので、
よくならないニキビに関しては、血液検査してその原因を見つけていくようにしています。
ニキビの方の皮膚を詳しく見ると、白色丘疹(面ぽう)、紅色丘疹(炎症)、紅斑(脂漏)、毛細血管拡張(酒さ合併)という変化を認めます。各皮膚の変化が栄養的にどういった機序で生じるかを理解して、ある程度栄養状態を予想します。皮膚は内臓(栄養)を反映しますので、その確認のために血液検査をさせていただきます。

ちらっと見て「ニキビです。塗り薬を処方しておきます」は楽ですが、
ニキビという皮膚の細い変化の水面下では体内の栄養の問題が生じていると考えれば、ニキビに対する対策は、洗顔や塗り方の指導だけでなく、食事の見直し、サプリメントによる栄養補給、消化吸収や貧血対策なども必要となります。
お手軽なイメージがあるニキビですが、
「ニキビがよくならない」
「塗り薬が合わない、乾燥する」
「塗ってましだが止めると再発」
「ニキビ痕が気になる」
「予防したい」
「副作用のないニキビ治療」
をご希望の方は、体の内側に注目した栄養療法をお勧めします。

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