皮膚科学会で発表
こんにちは、院長の栗木安弘です。
昨日は大阪で開催された近畿皮膚科集談会で発表しました。
いつも通り、栄養関連の内容で質疑応答はありませんでしたが、気付きと少しは日常診療の役に立ったかと思いました。
それにしても発表者はお若い先生ばかりで、私の息子や娘のような方ばかりでした。
私も研修医の時は、何も分からず嫌々していた発表させられていたこともありましたが、
この年になっても皮膚科学会での発表は緊張します。

病気の本質
こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近は、美容やレーザーを扱う皮膚科ばかりです。
別に美容皮膚科が悪いとは言いません。
優秀な美容皮膚科医もたくさんおられ、今後益々、若者や高級志向の方を対象に美容の需要は増えていくかと思われます。
しかし、皮膚科の役割を考えると、美容ばかりでいいのかと思うところもあります。
表面ばかりの対応や技術を習得することもいいかもしれませんが、
「皮膚科は表面ばかりで内臓は分からない」と思われる意見に私自身、劣等感はあります。
そのため、皮膚を通して体の内側の問題を把握した追求した対応をしたいと思っています。
せっかく医学部で体や病気のことを6年学んできたのですから、シミやしわだけでなく、病気の本質というものを理解するのもいいかもしれません。
栄養補給ではありません
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法はサプリメント用いて栄養補給することではありません。
また栄養療法で病気を治すことでもありません。
食事では摂取できない多くの栄養を補給することで、体に本来備わっている機能を元に戻したり、向上させる治療法となります。
こうした自然治癒力を期待する栄養の必要量を“至適量”といいます。
日々診療をしておりますと、
「栄養に関しては正しく理解されていなぁ」といつも感じています。
栄養の摂り過ぎ、サプリメントによる過剰摂取や肝障害を懸念される方が多く、
医療においても批判的で否定的な方ばかりです。
病気は医療行為や薬でしか治らないとお思いの方ばかりですが、
ぜひ栄養の力も理解して頂きたいと思っています。
抗加齢学会に参加
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土曜と日曜は大阪で開催された抗加齢学会に参加しました。
私も僭越ながら発表をさせていただきました。
加齢がテーマですので、ジャンルは幅広く色々な分野の方が参加されていました。
栄養療法も当たり前のように発表されており、
いつも肩身の狭い思いをする皮膚科学会とは随分違っていました。
内容は、ビタミンD、慢性炎症、活性酸素、腸内環境、各種サプリメントなどが多かったようですが、10年以上前に栄養療法で学んだことがようやく注目されてきた感じでした。

鉄不足はかぶれやすい
こんにちは、院長の栗木安弘です。
なかなか証明しにくいことですが、
日々診療をしていますと、
鉄不足の方は皮膚が弱く、
刺激に対して過敏になりやすいと思っています。
外用剤、化粧品、洗剤、日焼け止め、汗、衣類、髪の毛、紫外線、病原菌など、
さまざまな刺激が加わると、皮膚が赤くかゆみが出てきます。
こうした皮膚トラブルの方は、
「私、肌が弱い」
とおっしゃって、諦めている女性は特に多いと思います。
しかし、皮膚の弱さは体質ではなく鉄不足ですので、
鉄の正しい評価とヘム鉄を含めた栄養対策をきちんと行えば、
美しい丈夫な皮膚になると思います。
保湿ばかり
こんにちは、院長の栗木安弘です。
保湿の重要性が盛んに言われてますが、
皮膚のはたらきを理解すると必ずしも必要とは限りません。
脂漏部位(皮脂の多い部位)は必要ない
暑い時期もそれほど必要ない
寒い時期は洗い過ぎなければ必要ない
皮脂が多い思春期や新生児
季節や部位、年齢によっても異なると思っていますが、皮膚科はなんでも保湿です。
別の医師があせもに保湿を勧めていた時には腰が抜けそうになりました。
見た目や皮膚トラブルを避けるために保湿をするようですが、皮膚というのは体を守っている防具です。見た目をよくするのもいいでしょうが、防具は何かを塗るのではなく素材や部品を変えて強化をします。皮膚は守るのではなく強くすることが本来のケアです。
栄養療法を続けていると「皮膚が強くなった」と多くの方がおっしゃいます。
学会発表と栄養療法
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法の素晴らしさを多くの皮膚科医に理解してもらうため、栄養に関する学会発表を行なっています。これは栄養を学んできた皮膚科医の責務であると考えて開業してから毎年数回は行なっています。
発表内容は明日からの診療に応用可能ですが、学会は新薬の話題、治療難渋例、珍しい疾患ばかりで、参加者の多くは栄養に興味を示すことはありません。
まして薬ではなくサプリメントを用いた治療に対しては懐疑的や批判的です。
以前、学会で「やっていることは正しいが学会向けではない」という意見を言われた時は愕然としたこともありました。それでも、栄養療法は、治療サポートや予防だけでなく、介護や高齢化、医療費など、医療におけるさまざまなの問題を解決できる対策だと思っています。
IgA
こんにちは、院長の栗木安弘です。
免疫力をアップさせるためには、免疫グロブリンであるIgAが重要であることをTVで紹介されていました。加えて、「IgAを増やすには食物繊維やヨーグルトに摂取が有効」
とお偉い先生がおっしゃっていました。
しかし、IgA産生にはグルタミンとビタミンAというのは栄養療法では当たり前のことです。IgAに限らず、病気や健康に関しては、体の仕組みや生化学をきちんと理解した上でのコメントが必要ですが、多くは論文ばかりの研究結果を鵜呑みした専門家コメントが多いなぁと感じます。
全身を診る皮膚科
こんにちは、院長の栗木安弘です。
皮膚科というのは皮膚だけしか見れないと思われ、大学病院の時も重症の皮膚疾患や術後の全身管理は内科や外科にサポートしてもらうことが度々ありました。そういった経緯から私自身は医者なのに皮膚しか診れない皮膚科に劣等感を感じていました。
局所対応は良い意味としては専門性が高いと言えますが、最近は美容ばかりで益々「木を見て森を見ない」対応が目立ちます。
皮膚というのは内臓の異常を敏感に反映します。
そのため皮膚トラブルには体の内側の対応が同時に必要かと思います。
内臓は内科の役割とお思いですが、その多くは決められた薬物治療ばかりです。
栄養療法では内臓疾患と栄養との関わりを随分教えてもらいました。
内臓疾患はたくさんあり、皮膚とも関連性はありますが、少なくとも、貧血、肝臓、消化管の病態把握と対応が皮膚科医には必要かと思っています。
ニキビと栄養
こんにちは、院長の栗木安弘です。
ニキビの治療をしていても良くならない方は大勢います。
こうしたケースは外用剤の使い方やスキンケア指導がなされます。
確かにそれも大事でしょうが、栄養療法では病気の成り立ちというものを教わりました。
つまり、ニキビの成り立ちを考えた対応が必要となります。
教科書的にはニキビは、
①皮脂過剰、②毛穴のつまり、③ニキビ菌増殖による炎症が原因とされていますが、
こうした機序を生化学的に理解されていない皮膚科医は多いと思います。
生化学的な異常を評価するためには血液検査を行います。
ニキビに対して血液検査をする皮膚科は皆無ですが、皮膚も内臓のあらわれです。
食生活や栄養など、内側から体をよくすることがニキビの根本的な対策です。










