多汗症&ニキビ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先日、皮膚科講演会に参加しました。
新しいお薬の宣伝も兼ねて多くの改善例が紹介されており、とても勉強になりました。
ただもう少し多汗症やニキビの発生機序なども紹介して欲しかったですが、
原因を追求理解するよりは、診断して適切な治療というのが医療の方針です。
そして、こうした方針に多くの医師は真摯に取り組んでいます。
今回はそういうことを感じさせられる講演会でした。
病気のほとんが栄養障害が原因であることを理解すれば、こうした疾患も薬だけでなく栄養療法で改善される例も少なくありません。
ただ薬にしろ栄養にしろ治療を続けることが必要だと改めて感じました。
学会向け
こんにちは、院長の栗木安弘です。
この時期は学会が開催されます。
送られてくる学会のプログラムを拝見するととても興味深い内容の演題ばかりです。
最新の治療法を学ぶ学会ですが、一方で病気は益々増え医療費も高騰し続けています。
製薬会社が共催なので仕方ありませんが、
「病気を減らす、薬に頼らない医療」を目指すことも必要なのかもしれません。
そういう主旨で、栄養療法を皮膚科学会でアピールしましたが、
「やってることは正しいけど学会向けではない」
と偉い先生から指摘されたことがありました。😟
私のベスト処方
こんにちは、院長の栗木安弘です。
多少の違いはありますが、ほぼ、
顔と首には弱いステロイド外用
体には強めのステロイド外用
重症例にはデュプルマブ、JAK阻害剤
保湿は絶対に必要に外せない
という画一的なものばかりで、
当たり前ですが食事や栄養についての指導は皆無です。
「病気や薬で治療」「標準治療に合わせて」ということを医師の多くは刷り込まれていますので仕方ありません。それでも医療の限界や「これはちょっとおかしい」と感じるなら、ぜひ栄養に目を向けて頂ければ良いかと思います。
血液検査の理解
こんにちは、院長の栗木安弘です。
勤務医の時は必要と思われる検査をしておりました。
しかし開業してから血液検査について色々知るようになりました。
①検査項目は限られている
検査項目ある程度は包括で、検査項目を増やしても入ってくる点数(1点が10円)は同じです。そのため、検査項目を増やせば、検査会社に支払う金額が増え、クリニックの損失となります。また検査項目が多いと保険審査で「余計な検査」「過剰な検査」と判断され却下される場合もあります。
②検査の追加
採血した検体は、病院や検査会社に一定期間保存しています。検査項目を追加したい場合には、項目によっては保存検体を使うことが可能です。しかしこのことをご存じない医師もおられ、以前他院で2週間ごとに追加採血されていた可哀想な患者さんもおられました。
③基準値≠正常値
健康診断等で行われる血液検査項目ですが、これらの検査の基準値は正常値ではありません。そもそも基準値の決め方が科学的ではないため、検査会社によって基準値が違っていたり、幅が広い、下限がなかったりします。検査結果は、炎症、溶血、脱水、栄養障害などで影響を受け、栄養療法によってこうした要因が取り除かれると本来の値となります。
こうした血液検査の知識は本来は医学部で教えるべきかもしれません。
皮膚科の在り方
こんにちは、院長の栗木安弘です。
皮膚の異常というのは病名だけでなく、
なぜ皮膚の変化が起こるかを考えるべきだと常々思っています。
そういう私も全て理解しているとは言い難いですが、皮膚は内臓(栄養)の表れとすれば、なぜその変化が生じるかはある程度分かってきます。
ただそこまで追求すると診察時間がいくらあっても足りなくなり、治りにくい疾患では説明するのに1時間くらいかかることもあります。
診療単価の安い皮膚科でこうした診療は経営的に難しく、多くのクリニックは短時間で多くの患者さんを診察するか、自費のレーザーや高額な美容処置を取り入れていることがほとんどです。
こうした対応に不満や疑問を抱く患者さんもおられ、私のように内面に目を向けた皮膚の対応も必要かと思っています。
マラセチア検査
こんにちは、院長の栗木安弘です。
フケ症の原因の一つがカビ(マラセチア)ですので、
クリニックでは積極的にマラセチアの検査を行っています。
しかし、この検査をしている皮膚科はそれほど多くなく、
『ひどい時はステロイド外用、軽い時は抗真菌剤外用』
と使い分けているようです。
水虫は検査して抗真菌剤を処方するように、フケ症も真菌検査を行って抗真菌剤を処方すべきだと常々思っております。フケで訴える方は少ないかもしれませんが、検査をせずに医療トラブルが生じた場合に不利になる可能性もあリます。
マラセチア陽性=抗真菌剤という単純な法則ではありませんが、マラセチアの検査はそれほど難しくないため、多くの皮膚科で積極的に行って欲しいと思います。
栄養の勉強会
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先週土曜日は久々の神戸での栄養療法セミナーでした。
参加の多くは兵庫県で栄養療法をされている医師が多く、
私は僭越ながら講師をさせて頂きました。(主に消化吸収とそのサプリについて)
その後は、仲の良い先生方と栄養について楽しく親睦しました。
栄養療法に取り組むきっかけはさまざまですが、
医師は多くは現代医療に疑問や問題意識を抱いておられます。
こうした日々の診療の解決のヒントが栄養によって得られます。
私が出会った数十年前に比べて栄養療法に取り組む医師も多くなりましたが、医学会では栄養を治療に応用する発想はまだまだ乏しいようです。
アトピー講演会
こんにちは、院長の栗木安弘です。
昨日は久々のアトピー性皮膚炎市民講座で、
患者さんの体験談や最新のアトピー治療についてのお話でした。
「アトピーは治るのか?」「特効薬は?」「アトピーの食事」
などの意見や質問はありましたが、明確な答えは出なかったようです。
アトピー性皮膚炎に100%効く治療法はなく、
治療目標(痒みや皮疹がない状態)は個々で違ってきます。
講演内容から、やはり内面からの様々な対策が必要で、治療を生活の中心にせず、
好きなことをしてゆっくり自然治癒力に任せることがベストなのかもしれません。
そういった意味で栄養療法は適しているかと思われました。
研修医
こんにちは、院長の栗木安弘です。
この時期は多くの研修医が就職されます。
私も医者になった頃は、医療に理想を描いていました。
しかし、実際の医療に携わっていきますと、理想とは程遠い現実を突きつけられることばかりです。まぁどんな社会もそうですが「納得できない」「おかしい」ことはいくらでもあります。ただ、ペイペイの医師は他にこれといった医療技術や治療法もありませんので、決められた治療方針に従うしかできませんでした。
特に大学病院は、重症や難病など手に負えない患者さんが多く受診・入院されることが多かったです。そのため、「ガイドラインに沿った標準治療」「徹底したカルテ記載」が中心で、
患者さんのためというよりは医者の保身のための医療という感じが強かったです。
それはそれで得たものはありましたが、治療の危険性や副作用を強調するあまり、患者さんに安心感を与えることがほとんどなかった気がします。
医療は曖昧なことが多く「絶対、大丈夫」「治ります」というのは言えません。
しかし、栄養療法を学ぶようになってから、病気や医療に対する考え方が大きく変わったような気がします。
軽い貧血、軽い脂肪肝
こんにちは、院長の栗木安弘です。
貧血や肝障害は、かゆみや湿疹など皮膚トラブルの原因となります。
ただこのことは皮膚科も内科も認識がなく、
特に貧血や脂肪肝は軽い場合には治療適応がなく、
放置されていることがほとんどです。(経過見ましょうとも)
貧血は心不全、脂肪肝はNASHや肝硬変に発展する可能性があるため、
クリニックでは造血に必要な栄養補給や抗酸化対策を出来るだけ勧めております。
しかし、皮膚は皮膚科、内蔵は内科というように、
個々の臓器だけをみる専門医療では、こうした栄養の対策を提案しても結局は内科主治医の意見が優先される方が多いようです。
それでも個人的には、全身から皮膚をよくすることを目指しております。