学会発表をしてきました。
こんにちは、院長の栗木安弘です。
今回はフェリチンに関する内容でした。
発表後の感想としては、フェリチンも含めて鉄と皮膚に関しては皮膚科はまだまだ理解されていないことと、医師は病気の診断や薬物治療ばかりで栄養についてほとんど関心がないということを実感しました。
学会はお若い医師は原稿を読むだけの練習、年配の医師はお仲間同士のおめでたい集まりであると今回参加して感じました。それにしても医者ってはなぜこんなに話が長いのか聞いていてイライラしました。
一応医学の発展という名目の学会ですが、今回はもう500回以上開催されていますが、毎回同じような内容の発表ばかり、医療費も病気もどんどん増えており、いつも申し上げているように学会の在り方を見直す必要があるかもしれません。
体の仕組みを理解した皮膚科診療
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法で学んだことの一つは体の仕組みでした。
これは生化学や生理学であり、医学部では1〜2年の時に講義で受けました。
しかし真面目に授業を聞いておらず、試験だけの一夜漬け暗記でしたので全く理解していませんでした。
医者になって臨床を学ぶようになると、診断法や治療法ばかりを追求して、肝心の病気の原因に関しては、多くの医師がそうであるように難しいことは研究者任せという状態でした。
栄養療法に出会って、病気と栄養の関わりを学んでいくと、
「もっと体の仕組みや病気と栄養の関係を知りたい」と思うようになりました。
私自身、皮膚の変化というのは全ては内臓の異常だと思っています。
皮膚トラブルも体全体を把握した対応をしたいと思っていますが、皮膚科医のほとんどはこうしたことに興味を示されないと思います。
糖尿病合併症と栄養
こんにちは、院長の栗木安弘です。
糖尿病合併症には腎症(透析)、網膜症、足の潰瘍や壊死などが知られています。
こうした合併症を起こさないためには血糖コントロールですが、実際は治療をしていても合併症も生じる方も少なくありません。
以前、糖尿病で酒もタバコもされない真面目な方が透析導入や突然死になった例もありました。
こんなことを言いますと糖尿病専門医に怒られるかもしれませんが、
治療を行なっても合併症が生じれば、医師の敗北であると思っています。
しかし実際は、「合併症は仕方がない」として多くの患者さんは受け入れているようです。
さらに、皮膚のかゆみや湿疹、骨折、がんなども糖尿病合併症ですがほとんど理解されていません。普段診療をしていますと、糖尿病の治療をされていても、皮膚トラブルがなかなかよくならない患者さんは大勢おられます。栄養療法を学ぶようになって糖尿病は食事療法や血糖コントロールだけでは不十分であるといつも感じています。
モイゼルト講演会
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土曜日はモイゼルト軟膏の勉強会でした。
たまに難しい研究内容を拝聴すると頭は混乱しますが、とても勉強になります。
今回はモイゼルト軟膏の抗菌ペプチド効果やタイトジャンクション修復や抗酸化作用など、モイゼルト軟膏の新たな可能性を感じました。
こうした効果はビタミンDにもあって、アトピーに対してはモイゼルト軟膏外用とビタミンD内服も相乗効果が期待できるかと思いました。
震災の日
こんにちは、院長の栗木安弘です。
今日は阪神淡路大震災から30年目の日です。
当時は医者になったばかりで、皮膚科医ではなく救命センターでの研修期間中でした。
そんな時に災害医療というのものを経験しました。
そういったことを踏まえて、一時は皮膚科を辞めて救命救急への転科も考えていました。
あれから30年、紆余曲折ありましたが、
栄養療法に出会って皮膚科を選択してよかったなぁと思っています。
脂漏性皮膚炎、酒さ、ニキビ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
個人的にはこうした疾患は同じカテゴリーに含まれていると考えています。
皮膚の赤味に加えて、皮脂過剰、ビタミンB群や鉄や亜鉛不足、糖質やアルコール過剰
などが共通した部分です。
さらにアトピーや乾癬合併、何かにかぶれて悪化することもあります。
栄養療法に出会うまでは、それぞれの疾患に対する対応ばかりを学んでいましたが、
人体で最も面積の広い皮膚では複数の皮膚疾患が合併していることがよくあります。
そういった場合には、皮膚の変化やその背景に注目した対応となり、栄養療法の役割であると確信しています。
来年もまた多くの方に栄養の重要性や栄養療法の必要性を理解して頂きたいと思います。
高いサプリ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
サプリメントは安価でお手軽というイメージがあります。
そのため、クリニックサプリを勧めるとその価格に驚かれます。
まして、ぬり薬中心の皮膚科では、栄養やサプリメントはほとんど結びつきませんので尚更です。
私も栄養療法に出会った時は、
「皮膚科で栄養やサプリメント?」
と思っており1〜2年は半信半疑でした。
しかし、栄養療法を少しずつ学んでいくと、
正しい栄養の知識だけでなく“皮膚は内臓(栄養)の鏡”、不調や病気と栄養の関係など、
医学部では教わらない知識を得るようになりました。
栄養は「摂りすぎや過剰症」のリスクばかりが強調され、サプリメントに否定的な方ばかりです。
しかし、十分な栄養は健康な体を作り、その機能を適正な状態に戻していきます。
栄養療法は「高いサプリメントを勧める怪しい民間療法」とお思いですが、
実際は血液検査で科学的に栄養評価を行い、専門的なサプリメントを用いた世界に類を見ない価値ある治療法となります。
フケの追求
こんにちは、院長の栗木安弘です。
フケ症でお悩みの方は結構います。
ほとんどの皮膚科は
①フケがひどい時はステロイド外用
②軽い場合には抗真菌剤外用
という型にはまった処方ばかりで、早ければ1分くらいで診察が終わります。
フケ症は皮脂過剰や角化異常がその背景にあります。
どういったタイプかは、皮膚の変化を詳しく見たり、真菌検査などを行って判断します。
皮脂過剰の場合、多くは糖質過多やビタミンB群不足です。
加えてマラセチアという真菌が増殖していることもあります。
さらに皮脂過剰により、皮脂の酸化が進むと皮膚炎やかゆみを生じます。(抗酸化力の低下)
また、角化異常は亜鉛やビタミンA不足や洗いすぎなどが原因です。
つまり、フケ症もタイプに合わせて外用剤や頭皮ケアが異なります。
また、栄養の評価に関しては血液検査を行い栄養療法も同時にお勧めしています。
たかがフケ症ですが、追求すると奥が深いようです。
寄り添う脱ステ講演会
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土日はアトピーの講演会でした。
内容は真逆で、新薬のお話を中心とした講演と薬を使わない脱ステの講演でした。
ここのテーマは、
「アトピー治療の薬と心理セラピー」
「アトピーは薬に頼らず良くしましょう」
ということで、それぞれ長所短所ありますが、多くのメディアや医師は前者です。
個人的には薬も必要だと思っていますが、長く使用しないことが賢明です。
両者の溝を埋めるのが栄養療法であり、薬にも頼らず安全性も高く長く続けられます。
アトピーに対しては「寄り添う姿勢や薬をうまく使うとか使わない」のもよろしいが、
「皮膚の変化をよく見る、なぜその変化があるのか」
という皮膚科の基本が抜けているなぁと感じました。
外用ありき
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先日、アトピーのぬり薬に関する講演会に参加しました。
皮膚科医のほとんどは外用治療を重要視します。
ただ、私自身は皮膚科医ですがあまり皮膚には塗りたくないと思っています。
面倒なのもありますが、軟骨はベタベタして服に付くし、気持ち悪いです。
それでも必要とする場合には、塗りやすさや気温を考慮してクリームかローションを選択します。
もし仮に自身がアトピー だとしてもスキンケアや薬の外用は遠慮したいです。
皮膚科医や患者さんの多くは皮膚はスキンケアや塗り薬が当たり前だと思いです。
皮膚科医は細かい外用指導を行い、患者さんはよく効くぬり薬を期待します。
しかし、栄養療法を学ぶようになり、改めて皮膚の機能を理解すると、
皮膚というのは、刺激や感作を考慮すれば何かを長く塗る臓器ではありません。
栄養療法で皮膚に必要な栄養を内側から入れることで皮膚の機能を回復させることが本来の対策です。
「ぬり薬をやめたらまた出てきた」
「いつまでぬり薬を続けるのか?」
という疑問をお持ちの方は多いはずです。
こうしたことに気がついてクリニックを受診されるアトピーの方も少なくありません。