うっ滞性皮膚炎
こんにちは、院長の栗木安弘です。
通常、湿疹というのは外側からの刺激がほとんどですが、うっ滞性皮膚炎は下肢静脈瘤によって、皮膚の血流やリンパの停滞に伴う老廃物の沈着や排出障害によって、かゆみや赤みや色素沈着を生じる一風変わった湿疹です。
この疾患から、
①湿疹の原因は皮膚の内側
②皮膚は排泄器官
であることが分かります。
下肢静脈瘤に限ったことではなく、貧血等で皮膚の血流が悪かったり、便秘等で老廃物が蓄積すれば、うっ滞性皮膚炎と同様の機序で湿疹が起こると考えます。
原因不明の湿疹、頑固なかゆみや色素沈着は、貧血や消化管の改善も必要となります。
手荒れと栄養
こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近ではアルコール消毒の影響で、手荒れの患者さんが多く来られます。
手荒れの多くは、
ひどい場合にはステロイド外用剤
カサカサの場合には保湿剤(ヒルドイド)
ひび割れはステロイド含有テープ
というのがワンパターンで処方されます。
こうした治療で一旦軽減しますが、職業性であることから繰り返すことが多く、特に美容師さんは症状がつらすぎて転職される方や、半分諦めモードで上記のぬり薬だけ求める方もおられます。
しかしよく考えれば、同じ環境や職場でも手が荒れない方もおられるように、発症は個々の皮膚のバリア機能の違いで、やはり体(皮膚)の栄養状態が左右します。
手荒れでお悩みの方は、まず食事を変えて、至適量の栄養補給を行うことです。
特に女性の場合は貧血や鉄不足の改善は必須です。
これらを続けることで、完治は難しいかもしれませんが、悪化しにくく回復も早くなります。
慢性じんましん
こんにちは、院長の栗木安弘です。
こちらの疾患も原因不明のことが多く、最近では生物学的製剤なども応用されていますが、
多くはじんましんを抑える抗アレルギー剤が長期間ダラダラと処方されています。
個人的に慢性じんましんの原因として、
①遅延型食物アレルギー
②ビタミンD不足をはじめとする栄養障害
を考えて検査を行います。
対策としては、グルテンやカゼイン除去、消化吸収力のアップ、至適量の栄養摂取などで、それらに適したサプリメントをお勧めしております。
内服すれば消えることも多いため、「サプリメントまでは…」という患者さんも少なくありませんが、やはり色々精査して指導することが重要です。
氷山の一角
こんにちは、院長の栗木安弘です。
私もそうでしたが、多くの方は、
皮膚に変化がある場合には皮膚の病気
全く何もない場合には健康な皮膚
ととらえています。
しかし、栄養療法を勉強するようになって、皮膚を作る材料(栄養)が足りないと、皮膚の変化を生じることを理解しました。
ほとんどの方が栄養障害ですので、多少のかゆみや皮膚の変化は誰でも起こります。
しかも、気温や湿度、気圧、病原菌、化学物質、汗、金属、ゴム、アルコールなどさまざまな刺激が合わさって、その変化は一層目立ちます。もちろん放っておいても治りますが、治らないのは栄養の問題が進行していると判断します。
皮膚の診断も必要でしょうが、皮膚は氷山の一角です。
実際は、ブツブツ、赤い、毛細血管拡張、かさかさ、ひび割れ、ジクジク、ゴワゴワ…
など目に見えているのは皮膚の変化です。皮膚科医はこうした変化をよく観察して、水面下でどのようなことが起こっているのかを理解することです。

最近の患者さん
こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近はコロナの影響で、
マスクにかぶれる方
アルコール消毒や手洗いで手荒れが悪化する方
が増えています。
一般にはステロイド外用や頻回の保湿が勧められますが、皮膚のコラーゲン強化も有効です。
コラーゲン合成は、タンパク質、ビタミンC、鉄
コラーゲンの強化や代謝には、亜鉛、ビタミンA
タンパク質の代謝はビタミンB群
が必要となりますので、こうした栄養素が不足している方、特に女性では貧血や鉄欠乏の方は皮膚トラブルが生じやすくなります。
処置係
こんにちは、院長の栗木安弘です。
今でもあるかどうか分かりませんが、
私が勤務していた大学病院の皮膚科には処置係という仕事がありました。
診察した先生からの処置を頼まれる係で、傷の消毒処置、変形肥厚した爪の処置や爪切り、魚の目の削り、かゆみ止めの注射、術後の抜糸、皮膚生検、化学療法、光線治療などが仕事です。
こうした仕事は皮膚科の下請けのようなもので、大抵は研修医や2〜3年目くらいの皮膚科医が担当します。私も2〜3年は処置係をやらされていました。
当然偉くなれば処置係は卒業しますが、開業医はそうは言っていられませんので毎日が処置係です。毎日、爪切りや爪削り、巻き爪の部分抜爪、タコや魚の目の処置(写真)、粉瘤切開のどれかをしています。
処置が面倒という皮膚科医もおられますが、治療効果を上げるためには薬を処方するだけでなく、こうした処置を積極的に行う必要もあります。

1分診療
こんにちは、院長の栗木安弘です
皮膚科は他の科に比べて、患部が見えるため、疾患の種類によっては比較的早く診察が終わります。そのため何の説明もなく、ぬり薬を処方して終わりということもあります。
確かに、ぬればよくなるかもしれませんが、患者さんにしてみれば、
「聞きたいことが聞けない」
「検査もしてくれない」
と診療内容に満足されない方もおられます。
先日も「皮膚からみた栄養状態」というテーマでお話致しましたが、その時も参加者からこうした意見や不満をお聞きしました。
私自身は、せっかくクリニックまで足を運んでくださいましたので、いろんな知識を得て帰っていただきたいと思っています。皮膚の病気は原因不明のことが多く、漫然と薬を処方されているケースも少なくありません。しかし皮膚は内臓(栄養)の鏡という観点から見れば、食事や栄養と関わりが深く血液検査やサプリメントが必要になります。
急いでおられる方もいますが、時間の許す限りこうした内容も患者さんと相談したいと思っています。
乾燥肌と栄養
こんにちは、院長の栗木安弘です。
たまには皮膚科のことも書かないといけませんが、
よく見られるスキンケアや保湿の話ではなく、やはりここでも栄養です。
保湿といえば、保湿剤を塗ることしか皮膚科医は頭にありませんが、内側から十分な栄養補給により皮膚の機能を正常化することも皮膚の潤いには有効です。
皮膚の保湿機能には、
正常な角質層:アミノ酸、セラミド・コレステロール(脂質)
正常な角化:亜鉛、ビタミンA・D
丈夫な真皮:コラーゲン(アミノ酸、鉄、ビタミンC)、ヒアルロン酸など
皮脂膜の合成や分泌
などが影響します。
当然洗いすぎ、空気の乾燥といった環境要因も大きいですが、こうした栄養が十分あれば皮膚の回復も早いはずです。
最近では、N–アセチルグルコサミンというヒアルロン酸の前駆物質も乾燥肌に効果的ですので、N–アセチルグルコサミン含有のサプリメントもクリニックではお勧めしております。
皮膚の機能回復
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先週の土曜はアトピー性皮膚炎の講演会に出席しました。
栄養セミナーばかりでなく、たまにはこうした皮膚の講演会も勉強になります。
今回は、汗と保湿剤の話でした。
保湿をすることで発汗(基礎発汗)が促され、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の改善が期待できるという内容で、やはり本来の皮膚機能を取り戻すことが皮膚の改善につながるというわけでした。逆にステロイド外用剤は発汗の低下を招くため、漫然と長期間使用しないことも述べられていました。
ぬり薬に限らず、薬というのは目的の症状や検査異常を抑えます。
しかし一方で長期間の使用により、体(皮膚)の本来の機能を抑えてしまいます。
保湿もいいかもしれませんが、個人的には体の内側から十分な栄養を与えることが本当の意味での皮膚の機能回復につながります。ただ講演会で紹介された症例も良くなるまで数ヶ月かかっており、皮膚の回復にはやはり時間がかかります。
爪の切り方
こんにちは、院長の栗木安弘です。
最近SNSで爪の正しい切り方が話題になっています。
出来るだけ短く切らないこと
爪の端を残して切る
という深爪をしない切り方は、巻き爪を予防するもので、以前から皮膚科の間では当たり前のように指導されていました。
しかしよく考えば、深爪の方全員が巻き爪になるわけではありませんし、
爪が長いままだと、うっとおしい、割れたり欠けたり、靴下の繊維や黒い汚れが付着することがあリます。そう言った理由で、私自身も結構短く切ることがほとんどですが、巻き爪になったことは一度もありません。
個人的には、巻き爪も栄養障害だと思います。
爪の下の皮膚の弾力性(真皮や脂肪隔壁はコラーゲン)が低下すると足底からの刺激により、爪の周囲の皮膚が盛り上がって、爪直下の骨によって爪が押され、巻いて来ます
採血結果でもタンパク質や鉄不足の方がほとんどです。
ただし深爪同様、栄養障害の方全てが巻き爪になるわけではありません。
そこは医学的には証明の難しい個人差というところがあります。










