ビタミンAの理解と応用
こんにちは、院長の栗木安弘です。
ビタミンAは誤解の多いビタミンで、どの教科書や書籍を見ても、「摂りすぎに注意」「妊婦には禁忌」と必ず書かれております。
栄養療法を勉強するまでは、私自身もそう思っていましたが、今では妊婦さんを始め、多くの方に勧めておりますし、自身ももう十数年2〜3万IUを毎日服用しております。
ビタミンAだけでも正しく理解され、医療に応用することが広まれば、改善する疾患や救える命も多くなるような気がします。
古典的栄養学
こんにちは、院長の栗木安弘です。
従来の栄養学の考え方は、
栄養は食事が基本(カロリー中心やバランス)
ビタミンの欠乏症は今の世の中少ない
水溶性ビタミンは多く摂取しても尿から排泄するので無駄
脂溶性ビタミンは過剰症に注意
という古典的栄養学ですので、ビタミン補充は保険適応のビタミン剤で十分であり、サプリメントに対しては消極的あるいは否定的です。
分子栄養学は古典的栄養学とは全く異なり、サプリメントを用いてより多くの栄養を摂取します。栄養の摂りすぎを懸念されますが、細胞や組織の機能を回復させる適正量(至適量)という考え方です。
最近購入した書籍ですが、いくつか勉強にはなる点はありましたが、ご年配の医師が書かれているのもあって残念ながら古典的栄養学が基本の内容でした。
ドント・ルック・アップ
こんにちは、院長の栗木安弘です。
Netfixや劇場でも公開されています。
彗星が地球に直撃することを偉い人やメディアに警告する科学者の奔走を描いています。
簡単に言えば、科学的に正しいことを伝えようとしても、
政治によって都合よく変えられたり、
メディアは面白おかしく取り上げ、
SNSでは陰謀論や犯罪者扱い、
など、きちんと理解されない世の中を皮肉ったブラックコメディ映画です。
原題は「上(現実)を見るな」で、メディアやスマホの情報を信じろ、
と解釈しておりますが、このことは、医療、地球環境問題、コロナウイルス(ワクチン)にも同じことが言えそうです。
栄養療法7年目
こんにちは、院長の栗木安弘です。
患者さんは50代で、幼少時からアトピー性皮膚炎です。
漢方薬やビオチンなど、今までさまざまな治療をしておりましたが、平成28年栄養療法希望のため受診となりました。
始めの3〜4年は、栄養療法を行なっても皮膚の調子が悪く、ステロイド内服や外用、免疫抑制剤の服用を併用しており、症状は一進一退でした。
それでも月1回はきっちり受診し、サプリメントもまじめに継続されていました。
昨年あたりから皮膚の調子も良くなり、今では保湿剤を少し外用する程度になっています。
個人的には、抗炎症対策が奏効したとは思いますが、自然治癒という意見もあります。
ただ栄養療法によって自然治癒力も高まります。
今年で栄養療法は始めてから7年目となります。
栄養療法にゴールはありませんが、継続することが体に良い結果に結びつくことをいつも患者さんから教えられます。
コエンザイムQ10
こんにちは、院長の栗木安弘です
コエンザイムQ10は、テレビや雑誌の美容特集や広告で紹介されていますが、それが一体どういうものかご存知である方は少ないと思います。
コエンザイムQ10はエネルギーを多く使う心臓の細胞にたくさん含まれていて、50歳を過ぎてくると減少していきます。不足することで、炎症を容易に引き起こしたり、がんの発生や、老化の促進となります。コエンザイムQ10の産生はコレステロールと同じ経路で作られますので、コレステロールを下げるお薬(スタチン系)を飲まれている方や心臓の働きが悪い方は積極的な摂取をおすすめします。
コエンザイムQ10は保険薬もありますが、用量が30mg /日と少ないため日本ではほとんど使用されません。ちなみに拡張型心筋症である父は400mg /日のコエンザイムQ10を飲んでいます。
コロナで思うこと
こんにちは、院長の栗木安弘です。
コロナウイルスも新たな変異株が急拡大しております。
元々コロナウイルスというのは、風邪ウイルスとして認識されており、変異を繰り返すのが当たり前で、変異によって感染力は強くなり弱毒化していきます。
ただ一部のウイルスが強毒株となったり、「風邪は万病の元」と言われるように高齢者、免疫力低下、低栄養の方が重症化します。
インフルエンザ大流行時には大騒ぎしなかったのに、今までも変異を繰り返しているコロナウイルスに関しては、メディアが恐怖ばかりをを煽っているような気がします。
またコロナ関連のサプリメントや栄養素も報告されていますが、なぜかTVはワクチンや治療薬ばかりです。
人は常に感染症との戦いです。感染症を繰り返して免疫を獲得しますが、重症化しないためには自身の免疫力を常に強化することが一番重要となります。
皮膚内科医
こんにちは、院長の栗木安弘です。
病気を診断して治療することも重要ですが、皮膚も含めて慢性疾患の場合、まず患者さんに生じている生化学的異常を把握するようにしています。
自身は皮膚科医ですが、こうした生化学的異常を是正することが皮膚の根本的な治療と確信しています。内臓は内科、皮膚は皮膚科とお思いですが、内臓にも精通した皮膚科医も必要です。
今日は今年最後の診療でした。
来年も多くの方に「皮膚は内臓(栄養)の鏡」を理解して頂くように努力したいと思います。
寅年にちなんで家の猫(茶トラ)を載せておきます。
栄養療法希望
こんにちは、院長の栗木安弘です。
開業したときはそうでもありませんでしたが、ここ数年はインターネットやSNSなどの影響で、栄養や栄養療法(オーソモレキュラー)に興味をもたれる方も多くなってきました。
クリニックを受診される方は、
長年皮膚でお悩みで皮膚科に行ってもよくならない
血液検査で自身の栄養状態を詳しく知りたい
薬に頼りたくない、予防や美容目的
根本的に治したい
という方が多く、ありがたいことに遠方からの方も少なくありません。
一般の方には理解が得られる栄養療法ですが、医師のなかでは、やはり「科学的根拠が乏しい」「ニセ医学」「サプリメントなんか効かない」といった批判的な意見をお持ちの方も少なくありません。栄養療法を知るようになった頃は私も同じ意見でしたが、10年以上この勉強をしていますと、栄養療法は普段の診療や生きていくうえではは欠かせないものとなります。
フケ症の科学
こんにちは、院長の栗木安弘です。
職業柄、スーツの襟や肩にフケがついている方に目がいきます。
フケ症は脂漏性皮膚炎と呼ばれ、日常的によくある皮膚疾患です。
原因として、皮脂過剰およびマラセチア増殖、ビタミン不足などが挙げられます。
しかしこうした追求はあまり行われず、ひどい時はステロイド外用、軽症は抗真菌剤、おまけのビタミン剤というのがお決まりです。
フケ症を栄養的に理解すると、
糖質、飲酒、ストレスによるビタミンB群不足
皮脂の酸化には抗酸化力低下
乾燥型のフケ症は角化異常(ビタミンAや亜鉛)
などが考えられ、血液検査で追求するようにしています。(マラセチアの有無は真菌検査)
頭は薬が塗りにくいし、外用やめると再発の繰り返しです。
個人的には食事の見直し、良質のサプリメントによるフケ対策をお勧めしております。
学会の在り方
こんにちは、院長の栗木安弘です。
学会に参加しました。
Web開催もあって、会場内の参加者や企業出展も少なく閑散としてましたが、色々な先生方のお話を拝聴すると大変勉強になります。ただ一方で、診断や治療の議論ばかりでなく、もっと予防や栄養についても取り上げてほしいと思いました。
医学の発展という名目の学会ですが、毎年開催されるにも関わらず、医療費や病気は一向に減っておりません。(医療費は私が医学部だった頃の2倍の約40兆円)
学会発表や運営も大変でしょうが、何か内輪だけのおめでたい学会のあり方や内容を見直すことが必要だと参加するたびに思います。