七つの会議
こんにちは、院長の栗木安弘です。
木村拓哉主演の「マスカレード・ホテル」もよかったけど、
こちらも見応えのある映画でした。
一応ミステリーものであまり内容は詳しく書けませんが、
ストーリーもよかったですし、それ以上に俳優さんが個性的で、メインキャストの野村萬斎、香川照之、及川光博(ミッチー)がいい味を出していてぴったりの役柄でした。
またエンドロールもいい感じで終わりました。
もう一回観たいなぁと思いました。
洋画と違って邦画ってセリフが日本語なので一言一言が心に響きます。
医療と科学
こんにちは、院長の栗木安弘です。
医療というのは、論文や研究といった一応科学的なエビデンスをもとに、
“病気を治す”という大義名分のための、
ある程度のリスクを覚悟した医師特権の合法的行為として考えます。
当然それ以外の行為は自費診療、代替療法や民間療法と言われ、それらに関わる医師は異端者扱いされ、違法行為とみなされる場合もあります。
しかし科学的なエビデンスという割には、どう考えても本来の科学(生化学、生理学、解剖学、免疫学)でない行為もあります。
例えば、鉄欠乏性貧血時に処方される鉄剤は、非ヘム鉄(無機鉄)で、これは胃酸がなければ吸収されません。鉄剤により胃の痛みやむかつきが出た場合、専門医でも胃薬(胃酸抑制剤)を処方します。
つまり、鉄剤+胃薬(胃酸抑制剤)という病名に対する処方は保険適応や治療ガイドラインでは間違いありません。しかし体の代謝から見ればこの組み合わせはあまり効果的ではありません。他にもビタミンB12製剤あるいはカルシウム製剤+胃薬(胃酸抑制剤)も同じパターンですし、SU剤とCa拮抗剤は相反する作用です。
皮膚の機能から言えば、何かを長くぬるということも皮膚常在菌やpHにとっては科学的ではないかもしれません。
論文や研究を重視する医療・医師に対して、栄養療法は本来の科学を重視します。エビデンス中心の学会でこうしたことを唱えれば当然批判や意見がかみ合わないことがしばしばあります。
日々診療をおこなっていますと、栄養療法を併用すれば良くなる可能性がある方は大勢います。病気に対する決められた対応ばかりではなく、栄養と病気の関わりを理解し、サプリメントの有効性も理解していただきたいと思います。
あけましておめでとうございます。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。
今年は5月には年号も変わりますし、
8月には50歳、10月にはクリニック開業10年目を迎える節目の年となります。
また新たな気持ちで前に進んで行きたいと思います。
写真は家の猫です。
来年も栄養
こんにちは、院長の栗木安弘です。
今年も早いものであと数日で終わります。
振り返ってみると今年も栄養療法関連のセミナー、講演会、勉強会ばかりでした。多くの方に興味をもっていただいた栄養療法ですが、皮膚科の世界ではまだまだ理解されていないと改めて感じました。
やはり皮膚科と言えば、皮膚科医も患者さんも、
ぬり薬、保湿(スキンケア)、漢方、レーザー、美容処置、
アレルギーや乾燥が原因というのが常識のようですが、
治療してもよくならない、満足しない、「薬をやめたら出てきた」という患者さんは後を絶ちません。
名医を求めてあちこち、あるいは新薬に期待するのもいいでしょう。
しかし食や栄養というヒトの基本を見直し応用することも必要です。
来年も引き続き、『皮膚は内臓(栄養)の鏡』を理解(特に皮膚科医に)して頂くよう努めたいと思います。
プラクティカルセミナー
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先週日曜日は品川で今年最後の栄養セミナーがありました。
プラクティカルセミナーという栄養療法の実践的な内容で、ピロリ菌、甲状腺ホルモン、ビタミンD、美容皮膚科、サプリメントの解説など盛りだくさんの内容で非常に勉強になりました。
栄養セミナーに参加するたびに、栄養って大事だなぁと感じます。医療者だけでなく一般の方も、
栄養代謝に関する基礎知識
栄養と疾患の関わり
食事の摂り方
どのくらいの栄養が必要か
サプリメントについて
をある程度理解して、食事を変えたり、サプリメントを飲んでいただければ、健康な体、美しい肌、予防効果、治療の手助けや減薬だけでなく、仕事や生き方や社会全体がいい方向に変わって行くような気がします。
医療は新薬や診断治療技術などが進歩し、栄養は野菜中心、バランスのよい食事で人々の健康や予防治療効果を謳っています。しかしどうでしょう? アレルギー、糖尿病、がん、認知症、精神疾患、生活習慣病や国民医療費は年々増えていく一方です。
やはり従来の食事指導というものを見直し、治療には栄養(サプリメント)というものを活用する発想がこれから必要かと思われます。
ボヘミアン・ラプソディー
こんにちは、院長の栗木安弘です。
皆さんご存知のクィーンというバンドでリード・ボーカルであるフレディ・マーキュリーの半生を描いた映画で、現在公開中です。
クィーンは学生時代によく聞いて、その当時はもうメジャーになりすぎてお馴染みの曲ばかりですが、こうして映画を改めて観ますと、
その当時のクィーンのパフォーマンスや曲は、画期的、斬新という言葉しかありません。すでに4回観ていますが、何回観ても最後のライブエイドの再現ライブはもう号泣と感動と興奮しかありません。ぜひ音響設備の整った映画館で前の席で観ることをおすすめします。
今年もたくさん映画を観ましたが、「ボヘミアン・ラプソディ」、「グレイテストショーマン」「ミッション・インポッシブル、フォールアウト」がベスト3です。
一般講演会
こんにちは、院長の栗木安弘です。
昨日は大阪で一般向けの栄養講演会をおこない、私も僭越ながら講師を務めさせていただきました。
おもにクリニックでおこなっている栄養療法のノウハウや、
ヘム鉄を用いた皮膚や爪の改善例などをご紹介いたしました。
皮膚と鉄といえば、皮膚科医は、
スプーン爪、貧血、めまい、立ちくらみ
くらいしかイメージがなく、
また鉄の取り過ぎはよくない、過剰症という印象もあって、
鉄を臨床応用することはほとんどありません。
しかし栄養療法を学ぶようになって、
鉄不足の症状は、かゆみやかぶれ、ニキビ、手荒れなど、非常に多彩で、ヘム鉄を投与することで改善をみる例も少なくありません。
普通に考えれば、貧血で血液が少なければ、末梢の皮膚(爪や髪の毛も)に栄養も酸素も行き渡りませんので、皮膚の機能も落ちて皮膚トラブルにつながるのは理解できるかと思います。
貧血や鉄不足を正しく評価して改善させることが、
皮膚をはじめ、あらゆる疾患の基本対策となります。
血液検査の読み方アドバンス
こんにちは、院長の栗木安弘です。
先週日曜日は栄養セミナーで、血液検査の読み方の応用編でした。
血液検査の栄養評価をもっと掘り下げて解釈するという内容で、
何回も参加をしているセミナーですが、今回も新しい発見と忘れていた知識の整理ができて非常によかったです。
しかも今回は一番前の席に座らせていただき、
演者の先生が目の前で、声がよく聞こえたのと、スライドがよく見えたので、少し得した気分でした。
栄養評価の出来る血液検査の読み方は栄養療法を学ぶ医療者にとって基本です。しかし臨床では基準値だけみて、病気があるかないかの判断しかしません。病気はなくても皮膚トラブルをはじめ、さまざまな訴えのある患者さんは非常に多くおられます。
講義を受けながら、
栄養アプローチで改善した症例を見させていただきますと、
薬ばかりだらだら処方する今の医療より、
「これが病気や病人を治すということだなぁ」
と改めて実感しました。
世界一安全な治療
こんにちは、院長の栗木安弘です。
栄養療法は、
科学的根拠やエビデンスがない
高額なサプリメントを売りつけている
というネガティブなイメージをお持ちのようですが、
ぬり薬やスキンケアでは皮膚症状がよくならず、最終的に栄養療法を求めてクリニックを受診される方も少なくありません。また薬を使うことが医療の基本であるため、医師の多くは治療に薬物を勧めますが、
薬の副作用や後遺症が心配、
どうしても薬に頼りたくない、
という方も栄養療法を希望されます。
先端医療、漢方治療、民間療法、
世の中いろいろな治療法がありますが、
栄養療法は、体に害を及ぼす大きな副作用の心配はなく、
老若男女問わず(妊婦も可)、誰でも長期に渡って継続できる治療となります。
栄養代謝やサプリメント、疾患と栄養について理解すると、
病気の治療だけでなく予防にも栄養が重要であり、サプリメントを用いた栄養療法が力を発揮します。
自身も栄養療法を始めて約10年が経ちますが、勤務医の頃よりも皮膚、心身ともにとてもよくなっています。(というか病気ができない)
栄養療法は予防や治療の一貫としてこれからも続けて行きますし、引き続き家族や親戚にも勧めたいと思います。
皮膚科の未来
こんにちは、院長の栗木安弘です。
土曜日はクリニックを休診にして大阪で開催された皮膚科学会に参加してきました。日々の診療に役立つ内容もありましたが、
一方で毎年同じようなことの繰り返しという印象もありました。
具体的には、
保湿の必要性
既存薬のアドヒアランス
漢方薬
新薬の効果、使い方
研究論文の紹介
というような薬剤や研究内容が中心でした。こうした内容を皮膚科医は何の疑問を持たずに毎年学会で学び、診療や研究に応用するわけですが、
果たしてこれで、
患者さんは満足されている?
病気は根治している?
発症率や医療費は減っているのでしょうか?
研究や発表のご苦労は理解できますが、皮膚科に限らず医学会というのは少し着目している点が違うような気がしてなりません。学会会場では皮膚科の偉いさんは意気揚々とされていましたが、個人的には皮膚科の未来は暗いなぁと感じました。